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【西日本学生選手権・男子フリースタイル】有元伸悟(近大)が大会史上16人目の4連覇

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 西日本学生選手権の男子フリースタイルは10月17~18日、大阪・堺市金岡公園体育館で行われ、61kg級の全日本学生王者、有元伸悟(近大)が4年連続優勝を達成した。この大会の4連覇は、2012年の桑木黎(中京学院大)以来、大会史上のべ16人目。

 74kg級の古澤宏野(立命館大)、86kg級の榎本凌太(同志社大)、125kg級の池田雄人(近大)が2連覇を達成した。57kg級の田代拓海(福岡大)、65kg級の田辺雄史(同志社大)、70kg級の玉岡拓海(福岡大)、97kg級の廣瀬郁也(同志社大)の4選手は1年生での優勝。

 最優秀選手賞は4連覇の有元伸悟(近大)が受賞。前日終わった男子グレコローマンは130kg級で3連覇を達成した津田大健(中京学院大)が受賞した。

 各階級の成績は下記の通り。


一覧表 57kg 61kg 65kg 70kg 74kg 86kg 97kg 125kg

 ◎男子フリースタイル

▼57kg級 [1]田代拓海(福岡大)、[2]平野洋太(徳山大)、[3]上田真徳(天理大)、吉田浩大(中京学院大)

▼61kg級 [1]有元伸悟(近大)、[2]仁木陽介(中京学院大)、[3]北條陸(関学大)、辰島優輝(九州共立大)

▼65kg級 [1]田辺雄史(同志社大)、[2]澤田勇希(中京学院大)、[3]北鶴一翔(徳山大)、光永賢弘(同志社大)

▼70kg級 [1]玉岡拓海(福岡大)、[2]安江巧(立命館大)、[3]山本雅也(九州共立大)、島村太朗(立命館大)

▼74kg級 [1]古澤宏野(立命館大)、[2]平野翼(同志社大)、[3]茶圓要(関学大)、高石晶(徳山大)

▼86kg級 [1]榎本凌太(同志社大)、[2]花山尚生(福岡大)、[3]廣瀬章吾(中京学院大)、清水瑛晶(立命館大)

▼97kg級 [1]廣瀬郁也(同志社大)、[2]久保遼馬(近大)、[3]柏本心(九州共立大)、今井彰大(立命館大)

▼125kg級 [1]池田雄人(近大)、[2]山口直人(徳山大)、[3]矢野遥己(徳山大)、藤田悠矢(中京学院大)

《最優秀選手賞》有元伸悟(近大=61kg級)
 


 


【記録】西日本学生選手権/4連覇達成選手

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 フリースタイルは1962年から、グレコローマンは1965年から始まった西日本学生選手権で、これまでに4年連続優勝を達成した選手はフリースタイルで9選手、グレコローマンで6選手(中井直也と葭田隆夫が両スタイルで達成)。

 今回、4連覇を達成した有元伸悟(近大)は、大会史上のべ16人目の4連覇達成選手となる。

 4連覇達成選手は下記の通り。


【フリースタイル】

No. 選手名 大 学 階 級
10 2012~15年 有元伸悟 近 大 61kg級
9 2009~12年 桑木 黎 中京学院大 55kg級
8 1998~2001年 森岡 寛至 同志社大 58・63kg級
7 1997~2000年 渡辺 義正 立命館大 54kg級
6 1996~99年 大橋 理秀 桃山学院大 74・76kg級
5 1995~98年 葭田 隆夫 福岡大 62・63kg級
4 1987~90年 中井 直也 同志社大 57・62kg級
3 1983~86年 恒川 寿生 同志社大 74・82kg級
1 1978~81年 宮本 明宏 徳山大 74・82kg級
1 1978~81年 守田 武史 徳山大 57・62・68kg級

【グレコローマン】

No. 選手名 大 学 階 級
6 2001~2004年 吉田 光志 福岡大 97・96kg級
5 1995~98年 葭田 隆夫 福岡大 62・63kg級
4 1993~96年 松尾 大樹 福岡大 48kg級
2 1987~90年 中井 直也 同志社大 57・62kg級
2 1987~90年 小泉 円 同志社大 48kg級
1 1983~86年 是永 順次 福岡大 48kg級

 

【世界ベテランズ選手権・最終日】横山茂嘉さん(岡山・おかやま山陽高)は2回戦敗退

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 世界ベテランズ選手権最終日は10月18日、ギリシャ・アテネで男子グレコローマンのE(56-60歳)などが行われ、E76kg級に出場した横山茂嘉(岡山・おかやま山陽高)は1回戦を勝ったものの、2回戦で敗れ、敗者復活戦に回れなかった。

 全日程を終了し、日本は男子フリースタイルで「金3・銀2・銅1」、男子グレコローマンで「銅1」だった。


 ◎男子グレコローマン

  《E(56-60歳)》

 【76kg級】横山茂嘉(岡山・おかやま山陽高)    7位=15選手出場
2回戦 ●[0-4]Ramil Satdarov(ロシア)
1回戦 ○[Tフォール、10-2]Foures Jacques(フランス)


 

10・18押立杯関西少年少女選手権 成績

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(10月18日、大阪・吹田氏北千里市民体育館)


《pdfファイル成績》

《団体戦成績》
[1]大阪・吹田市民教室    65点、[2]三重・四日市ジュニア 43点、[3]三重・いなべクラブ 39点


【1・2年の部】

階 級 優    勝 2    位 3     位
21kg級 坂本 広 江坂 萌那 久保音晴 下田 結月
AACC 刈谷クラブ ロータス世田谷 高知クラブ
23kg級 北出 幸也 松實 海斗 松實 陸斗 清水 空之介
リベラルキッズクラブ 新宮ジュニア 新宮ジュニア 吹田市民教室
25kg級 安威 永太郎 山﨑 魁良 小塚 菜々 松本 冴太郎
GOLD KID'S いなべクラブ いなべクラブ 吹田市民教室
27kg級 辻田 陽咲 小島 怜恩 堤 大智 廣橋 悠貴
吹田市民教室 吹田市民教室 マイスポーツハウス GOLD KID'S
30kg級 小林 賢弥 黒田 啓悟 山田 謙心 弓矢 翔太
松山クラブ 吹田市民教室 いなべクラブ いなべクラブ
35kg級 花盛 奏太 井上 寛太郎 堀尾 優妃 荻野 恵里
INAGAWA タイガーキッズ 堺初芝ジュニア GOLD KID'S
+35kg級 荻野 友里 吉村 聡哲 長谷川 大和 河村 泰乃進
GOLD KID'S 舞鶴クラブ 高槻市連盟 INAGAWA

【3・4年の部】

階 級 優    勝 2    位 3     位
25kg級 里中 飛雅 赤木 烈王 東 哲平 満永 大楽
羽島市連盟 吹田市民教室 新宮ジュニア 刈谷クラブ
27kg級 坂本 輪 八隅士和 平野 敬太 池田 徹平
AACC ロータス世田谷 大垣市少年団 舞鶴クラブ
29kg級 松原 拓郎 中村 真翔 森 日我 黒田 亜武瑠
鹿島クラブ 鳥羽・ジュニア INAGAWA 加茂B&Gクラブ
31kg級 ガレダギ 敬一 坂田 颯真 三浦 修矢 尾西 桜
イランクラブ AACC タイガーキッズ 鳥栖クラブ
33kg級 中村 太陽 小塚 彪 小玉 龍舞 野﨑 康生
堺初芝ジュニア いなべクラブ 極東ジュニア 四日市ジュニア
36kg級 荻野  大河 安藤 慎悟 吉田 泰造 本原 理紗
チームフェニックス 茨木市教室 高松クラブ 東広島Jr.スポーツ少年団
40kg級 大畑 秀斗 井上 輪太郎 瀬藤 隆介  
東広島Jr.スポーツ少年団 タイガーキッズ 新宮ジュニア  
45kg級 有馬 毅留 坂井 響 山本 泰都 石坂 陽典
T.K.Dキッズ 東広島Jr.スポーツ少年団 舞鶴クラブ 羽島市連盟
50kg級 赤坂 和哉      
志賀町ジュニア      
+50kg級 松本 颯太 片松 龍誠    
四條畷クラブ 高松クラブ    

【5・6年生の部】

階 級 優    勝 2    位 3     位
29kg級 伊藤 久遠 徳原 誠馬 青木 秀生 伊豆本 一輝
四日市ジュニア 極東ジュニア 吹田市民教室 刈谷クラブ
31kg級 川合 相希 松村 祥太郎 碓井 晴登 青山 宗史
吹田市民教室 吹田市民教室 大垣市少年団 一宮クラブ
33kg級 西内 悠人 黒田 佳吏夫 五味 虹登 向田 旭登
高知クラブ 加茂B&Gクラブ 山梨ジュニア 四日市ジュニア
36kg級 藤波 朱理 石原 弘幸 尾形 光駿 五木田 琉
いなべクラブ タイガーキッズ 刈谷クラブ GOKITA GYM
39kg級 佐藤 大夢 島﨑 翔悟 宮崎 楓大 木山 樹
福井クラブ 高知クラブ 志賀町ジュニア タイガーキッズ
42kg級 弓矢 健人 尾西 大河 市原 匠 稗田 龍
いなべクラブ 鳥栖クラブ 高松クラブ 新宮ジュニア
45kg級 荻野  海志 井上 葉月 赤木 泰雅 高原 崇陽
チームフェニックス 極東ジュニア 吹田市民教室 マイスポーツハウス
50kg級 藤澤 創 小澤 楽翔 尾浦 壮流 工藤 大知
網野町少年教室 山梨ジュニア 斑鳩クラブ 一志ジュニア
55kg級 川﨑 涼雅 今井 海陽 中西 広耀 氏家 虎之介
京都海洋教室 京都海洋教室 タイガーキッズ 善通寺クラブ
+60kg級 岡部 龍空      
善通寺クラブ      

【3・4年生女子の部】

階 級 優    勝 2    位 3     位
軽量級 小林 優月 池畑 葉菜 藤本 穂華 吉田 七名海
新宮ジュニア INAGAWA 三恵海運株式会社 一志ジュニア
軽中量級 川村 百花 松本 結衣 吉田 千沙都 小川 凜佳
四日市ジュニア 吹田市民教室 一志ジュニア 四日市ジュニア
中量級 坂根 海琉子 山内 和葉 松本 千奈都 中嶋 みずき
松江クラブ 吹田市民教室 INAGAWA 京都海洋教室
軽重量級 北出 桃子 川﨑 菜々紗 坂井 桜 赤坂 美涼
リベラルキッズ 京都海洋教室 羽島市連盟 志賀町ジュニア
重量級 藤本 夏妃 竹中 花音 中野 咲羅  
羽島市連盟 敦賀少年クラブ 倉吉クラブ  

【5・6年生女子の部】

階 級 優    勝 2    位 3     位
軽量級 稲垣 和 弓矢 紗希 辻田 晴音 原田 渚
四日市ジュニア いなべクラブ 吹田市民教室 INAGAWA
軽中量級 坂本 由宇 森川 晴凪 徳永 珠帆 品川 あずき
AACC 一志ジュニア 刈谷クラブ 新宮ジュニア
中量級 野﨑 咲良 小林 潮音 伊藤 渚 池畑 菜々
四日市ジュニア 新宮ジュニア いなべクラブ INAGAWA
軽重量級 土井 杏莉 牧吉 夏南 浅野 羽菜 田村 華鈴
吹田市民教室 刈谷クラブ 刈谷クラブ 和歌山東ジュニア
重量級 万木 蓮花 龍本 聖愛    
敦賀少年クラブ T.K.Dキッズ    

 

【押立杯関西少年少女選手権】吹田市民教室が14階級入賞で王座奪還

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 第29回押立杯関西少年少女選手権は10月18日、大阪・吹田市北千里体育館で68チーム468選手が参加して行われ、地元の吹田市民教室が3階級優勝ながら14選手が3位に入り、4階級優勝の三重・四日市ジュニアに22点差をつけ、昨年、四日市ジュニアに奪われた団体優勝を奪還。2年ぶり26度目の優勝を遂げた。3位は三重・いなべクラブが初進出。

 最優秀選手賞は5・6年女子軽重量級優勝の土井杏莉(大阪・吹田市民教室)が受賞。優勝選手賞は5・6年女子中量級優勝優勝の野﨑咲良(三重・四日市ジュニア)と5・6年36kg級優勝の藤波朱理(三重・いなべクラブ)が受賞した。

《各階級の成績》


開会式。全ね優勝の三重・四日市ジュニアから優勝杯返還

開会式。選手宣誓は吹田市民教室の青木秀生選手(左)と土井杏莉選手

全国少年少女レスリング連盟近畿ブロック審判講習会参加審判員

試合会場全景

王座奪還の大阪・吹田市民教室。

【団体2位】三重・四日市ジュニア

【団体3位】三重・いなべクラブ

【最優秀選手賞】土井杏莉(大阪・吹田市民教室=5・6年女子軽重量級優勝)

【優勝選手賞】野﨑咲良(三重・四日市ジュニア=5・6年女子中量級優勝優勝)

【優勝選手賞】藤波朱理(三重・いなべクラブ=5・6年36kg級優勝)


 

【写真集】西日本学生選手権/男子グレコローマン表彰式

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(10月17日、大阪・堺市金岡公園体育館 / 提供=西日本学生連盟)


【最優秀選手賞】津田大健(中京学院大=130kg級)

【写真左:59kg級】
(左から)2位=田中敬祐(徳山大、優勝=田中暁大(中京学院大)、3位=中村連也(中京学院大)、合代潤心(九州共立大)
【写真右:66kg級】
(左から)2位=菅原翔太(福岡大)、優勝=影山大洋(九州共立大)、3位=二宮虎明(中京学院大)、高井尚斗(九州共立大)

【写真左:71kg級】
(左から)2位=上村優也(福岡大)、優勝=森俊樹(九州共立大)、3位=安江巧(立命館大)、神家暁(九州共立大)
【写真右:75kg級】
(左から)2位=古川恭円(徳山大)、優勝=花山尚生(福岡大)、3位=茶圓要(関学大)、大城有貴彌(九州共立大)

【写真左:80kg級】
(左から)2位=安田成(徳山大)、優勝=加藤一人(日本文理大)、3位=榎本凌太(同志社大)、中﨑強介(九州共立大)
【写真右:85kg級】
(左から)2位=平才巧晃(中京学院大)、優勝=嘉陽研人(九州共立大)、3位=眞柴翔平(近大)、廣瀬章吾(中京学院大)

【写真左:98kg級】
(左から)2位=今井彰大(立命館大)、優勝=上原浩義(日本文理大)、3位=大槻亮太(徳山大)、竹内亮亘(帝塚山大)
【写真右:130kg級】
(左から)2位=山口直人(徳山大)、優勝=津田大健(中京学院大)、3位=松本徹也(日本文理大)、瀬川翔太(中京学院大)

 

【写真集】西日本学生選手権/男子フリースタイル表彰式

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(10月18日、大阪・堺市金岡公園体育館 / 提供=西日本学生連盟)


【最優秀選手賞】有元伸悟(近大=61kg級)

【写真左:57kg級】
(左から)2位=平野洋太(徳山大)、優勝=田代拓海(福岡大)、3位=上田真徳(天理大)、吉田浩大(中京学院大)
【写真右:61kg級】
(左から)2位=仁木陽介(中京学院大)、優勝=有元伸悟(近大)、3位=北條陸(関学大)、辰島優輝(九州共立大)

【写真左:65kg級】
(左から)2位=澤田勇希(中京学院大)、優勝=田辺雄史(同志社大)、3位=北鶴一翔(徳山大)、光永賢弘(同志社大)
【写真右:70kg級】
(左から)2位=安江巧(立命館大)、優勝=玉岡拓海(福岡大)、3位=山本雅也(九州共立大)、島村太朗(立命館大)

【写真左:74kg級】
(左から)2位=平野翼(同志社大)、優勝=古澤宏野(立命館大)、3位=茶圓要(関学大)、高石晶(徳山大)
【写真右:86kg級】
(左から)2位=花山尚生(福岡大)、優勝=榎本凌太(同志社大)、3位=廣瀬章吾(中京学院大)、清水瑛晶(立命館大)

【写真左:97kg級】
(左から)2位=久保遼馬(近大)、優勝=廣瀬郁也(同志社大)、3位=柏本心(九州共立大)、今井彰大(立命館大)
【写真右:125kg級】
(左から)2位=山口直人(徳山大)、優勝=池田雄人(近大)、3位=矢野遥己(徳山大)、藤田悠矢(中京学院大)

 

【押立杯関西少年少女選手権・特集】飛躍を目指す「サンボ+レスリング」の秘蔵っ子…五木田琉(GOKITA GYM)

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 「五木田勝」と言えば、1990年代後半から2000年代前半の総合格闘技ファンで知らない人はいない有名格闘家。総合の隆盛とともに脚光を浴びたロシアの格闘技サンボの元全日本王者であり第一人者で、その後、修斗へ参戦した木口道場育ちの選手だ。

 夫人は1991年に東京で行われたレスリングの世界女子選手権51kg級で銅メダルを取った陽子さん(旧姓東)。現在、日の出の勢いの川井梨紗子選手の母・初江さん(旧姓小滝)のチームメートだ。

 2人の間に生まれ、自分のジムで指導してきた長男・琉(GOKITA GYM)が押立杯関西少年少女選手権の5・6年36kg級へ関東から乗り込んで出場。3試合を勝ち抜いて3位に入賞した。ハイレベルの大会の銅メダルだけに喜んでもよさそうだが、「悔しい。タックルでポイントを取り切れず、そこから返されてしまった」と反省し、満足度は低そう。

 3年生からレスリングを始めた。極真空手と並行してやっており、レスリングだけに専念していたわけではない。そのせいもあって全国王者になることなく卒業となるが、「レスリングの方がやっていて楽しい。中学ではレスリングに専念します」と、進む道を定めた。

 「3年間のうちに全国チャンピオンになりたい。将来はオリンピックで金メダルを取りたい」ときっぱり。レスリングを始めてから1年くらいした時に「オリンピックで金メダル」という目標が見えて来たそうで、その夢をめざす。

 母がレスリングで世界3位になっていることは、かなりの年齢になるまで知らなかったという。レスリングに専念することを決めた今、「それを超えたいですね」と話す。

■中学3年生の時に全国王者になれればいい…父・五木田勝さん

 父・勝さんは「3位は仕方ない。レスリングに集中するこれからが勝負です」と言う。チームの方針は「楽しみながらレスリングをやる」。全員で全国王者を目指していたわけではなく、レスリングの楽しさを教えることを主眼に置いてきた。空手もかなりの成績を残していたし、レスリングの全国王者になることはなくても焦りのような気持ちはなかった。

 その中から、自分の長男が飛び出して上を目指す気持ちになり、今後は今以上のレベルの指導が必要になってくる。サンボ~総合の選手だった五木田さんだが、木口道場ではレスリングにも親しみ、全日本社会人選手権やコンバットレスリングに出場。総合の闘いに取り入れるため専大や拓大のレスリング部に通って練習も積んでいた。

 中学生選手相手なら、十分に指導できる。「1年生で、とは思っていませんが、3年生の時に全国王者になれるよう育ててみたい。けがをしないことが大事です」と希望する。

 母・陽子さんは「3位は残念でしたが、一生懸命にやっていたのでいいです」と言う。小学校での全国王者はなかったが、「今の時代、キャリア3年で全国王者は厳しいでしょう。健康であればいい、としてレスリングをやらせたのであって、無理にやらせたわけではありませんから」と、ここまでを振り返った。

 川井初江さんのみならず、成國晶子さん(旧姓飯島)、山下和代さん(旧姓麻生)と、同僚の子が各世代で台頭している。「刺激にはなりますけど、ライバル意識みたいなものは何もありません。ウチはウチで、できるところまでやっていけばいいです」と笑う。

 陽子さん自身は、吹田市民教室の出身選手。同教室の西脇義隆会長にお世話になっており、この夏は吹田で練習。この大会の前日も練習させてもらった。同会長も「よくやった」と銅メダル獲得を祝福。“孫弟子”の今後の活躍を期待した。


 


【記録】世界ベテランズ選手権/日本人優勝選手

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 1992年に始まった世界ベテランズ選手権の日本人優勝選手は下記の通り。今年、勝目力也さんが2連覇を達成したが、2連覇は八田正朗さん、宮内孝憲さんに続いて3人目。

 3度優勝は八田正朗さん、勝村靖夫さんが達成している。


カテゴリー 階級 選 手 名
2015年 B(41-45歳) 58kg級 浅川享助
B(41-45歳) 63kg級 勝目力也
C(46-50歳) 63kg級 松尾秀二
E(56-60歳) 58kg級 三澤泰雄
2014年 B(41-45歳) 63kg級 勝目力也
2010年 C(46-50歳) 97kg級 湯川栄光
2009年 A(35-40歳) 58kg級 関川博紀
2004年 E(56歳以上) 85kg級 青山紫郎
2003年 A(35-40歳) 58kg級 曾根田弘
E(56歳以上) 63kg級 渡辺長武
2001年 D(51-55歳) 63kg級 伊藤一雅
E(56歳以上) 63kg級 勝村靖夫
2000年 E(56歳以上) 58kg級 八田正朗
1999年 B(41-45歳) 97kg級 太田 章
1998年 D(56歳以上) 60kg級 勝村靖夫
1995年 C(44-49歳) 72kg級 西村盛正
D(50-54歳) 65kg級 田中忠道
1994年 D(50-54歳) 58kg級 宮内孝憲
D(50-54歳) 65kg級 勝村靖夫
1993年 D(50-54歳) 57kg級 宮内孝憲
E(55-59歳) 57kg級 八田正朗
1992年 D(50-54歳) 57kg級 八田正朗

 

11・14~15マスターズ講習会/参加者募集

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 全日本マスターズ連盟は、11月14日(土)~15日(日)に2012年ロンドン・オリンピックの男子フリースタイル55kg級銅メダリストの湯元進一さんを講師に招き、レスリングの講習会を行う。

 参加選手の年齢は問わず、各クラブ所属の中学生、高校生の希望者も参加を認める。

 申し込み締め切りは11月10日(火)=必着。連盟ホームページよりオンライン申込書にて申し込む。

 詳細は下記サイト参照。

《全日本マスターズ連盟ホームページ》


 

【押立杯関西少年少女選手権・特集】2週間連続の金メダルでチームの王座奪還に貢献…土井杏莉(大阪・吹田市民教室)

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 第29回を迎えた押立杯関西少年少女選手権は、地元の吹田市民教室が団体優勝を奪還。貢献したのが5・6年女子軽重量級で優勝した土井杏莉だ。前週の全日本女子オープンに続いての2週間連続での優勝であり、この大会の開会式では選手宣誓も務めるなど、八面六臂(はちめんろっぴ)の大活躍。最優秀選手賞を受賞した。

 土井は「決勝の相手は女子オープンの決勝でも闘った相手です。その時は思うように動けず、延長の1-0でやっと勝った内容でした。きょうは体が動き、4-0の差をつけて勝つことができたことがすごくうれしい」とにっこり。2週間連続の大会出場で多少の疲れはあったというが、ともに優勝したい大会だったので「頑張りました」と言う。

 昨年のこの大会でも優勝し、今年は3月の全国少年少女選抜選手権、7月の全国少年少女選手権でも優勝している。選手宣誓の大役を任されたことから分かるように、今年の“吹田の顔”だった。しかし、「そうしたプレッシャーはなかったです。勝ちたい、という気持ちを強く持って闘いました」と言う。

 昨年は全国大会3位。その悔しさをばねに、今年無敗という目覚ましい活躍を見せている。「寝技がうまくできなかったので、ローリングなどができるようにしっかり練習できたからだと思います」と振り返った。

 卒業後もレスリングを続ける気持ちで、目標の選手は伊調馨選手。「相手にポイントを取らせず、圧倒的な強さで勝っています。伊調選手の強さを目指していきたい」と話した。

準決勝で闘う土井(赤)

決勝で闘う土井(赤)



 

男子フリースタイルの全日本チームが合宿スタート

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 男子フリースタイルの全日本チームが10月20日、東京・味の素トレーニングセンターで世界選手権後2度目の合宿をスタートした。25日まで行う。

 和田貴広・男子フリースタイル強化委員長(国士舘大教)は「この合宿は世界選手権前から予定していた合宿。全日本選手権を待たず、全日本レベルの強化をスタートする必要がある」と、参加選手に世界選手権後の合宿の意味を説明。「全日本の中で競り勝つことは大事だが、競り勝って、それで世界で勝てるかどうかを考えてほしい。そのあとの+αがなければ世界でメダルは獲れない」と伝えた。

 全日本選手権を2ヶ月後に控え、「けがはしてほしくない」としながら、「手を抜いて出し惜しみするようでは、オリンピックはない。集中力を持って練習に取り組んでほしい。全員が緊張感を持ってやってほしい。厳しいことも言うが、我々は本気だから、ついてきてほしい」ゲキをとばした。

 74kg級の高谷惣亮(ALSOK)は「世界選手権前の重圧から一区切りついて臨む全日本合宿。余裕をもって自分の足りないところを補える」と話し、決戦前の合宿とは違う雰囲気で課題に取り組む。「試合は自分のいいところだけが出るわけではない。いろんなことに対応できる選択肢を、多くつくる作業中です」と言う。

 世界選手権前は、世界2位として守りの気持ちがあったのか? 高谷は「それはまったくないです。2位になっても、ボクより強いやつはたくさんいた。その選手に勝つにはどう闘えばいいかを考えていた」とのことで、2位から転落した今は、その気持ちがさらに強くなっているのだろう。

 ただ、今は全日本選手権で圧勝優勝を目指しているとのことで、「それを区切りにしてアジア予選に向けて気持ちを切り替えていきたい」と、目の前の大会に全力を尽くすという。

 世界選手権の61kg級で5位になった鴨居正和(自衛隊)は、全日本選手権はオリンピック階級の65kg級に上げて出場することを決意した。「今の体重はリミット(65kg)くらいで、パワーも通じないと思う。上げて一発目で勝てるほど甘くはない。勝つつもりで臨むが、経験を積みたい」と、今は体づくりに主眼を置き、勝敗を度外視して挑む腹積もり。

 そのためウエートトレーニングに力を入れ、食事もしっかい摂っているという。「ここで終わりじゃない」と、2020年東京オリンピックへ向けて新階級へ挑む。

 男子フリースタイル・チームは11月2日から同所で今年最後の合宿を行い、ひとまず解散。全日本選手権へ向かう。同選手権で優勝した選手は年明けから3月まで味の素トレーニングセンターに泊まり込み、オリンピック・アジア予選(カザフスタン)へ挑む。

巻き返しを期す高谷惣亮(ALSOK)

65kg級へのアップを決意した鴨居正和(自衛隊)



 

海外育成プログラム(ロシア)実施のためカデット世代フリースタイルが出発

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(公財)日本レスリング協会
タレント発掘・育成コンソーシアム


 10月20日、独立行政法人日本スポーツ振興センター委託事業「タレント発掘・育成コンソーシアム」の一環にて実施する海外育成プログラムに男子フリースタイル カデット世代の選抜メンバーがロシア・クラスノヤルスクに出発した。

 10月21日から23日までクラスノヤルスクにて実施されるインターナショナルキャンプに参加し、10月24日~25日の期間、同都市にて開催されるBuvaisa Sytiev国際大会に出場する。

 本プロジェクトは、「インテリジェントレスラーの育成」をコンセプトとしている。海外育成プログラムは、国内育成プログラムにて実施した内容の実践機会として位置づけており、今回のプログラムにおいては、海外におけるキャンプやトーナメント参加に加え、「セルフコンディショニング」や「目標設定」にフォーカスしたプログラムを実施する。

 チームは10月26日に帰国する。


 ◎スタッフ

【チームリーダー兼コーチ】清水 聖志人(JWF  タレント発掘・育成コンソーシアム)

【ドクター】中嶋耕平(国立スポーツ科学センター)

【総   務】筒井 穣(JWF 事務局)

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 ◎選手 

 【男子フリースタイル】
▼54kg級 山口海輝(千葉:柏日体高等学校)
▼58kg級 乙黒拓斗(東京:帝京高等学校)
▼69kg級 三輪優翔(和歌山:和歌山北高等学校)


 

【押立杯関西少年少女選手権・特集】審判にも挑戦! 地元で燃える元アジア女王、新海真美(滋賀レイクスターズ)

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(文・撮影=樋口郁夫)

 押立杯関西少年少女選手権では、全国少年少女グ連盟の近畿ブロック審判講習会が行われ、世界選手権2位の実績を持つ新海真美(滋賀レイクスターズ)も参加。見事に3級審判に合格した(注=通常は「~審判員」としますが、12月の全日本選手権への出場を予定している現役選手ですので、敬称は略します)。

 今年3月でアイシン・エィ・ダブリュを退社し、地元・滋賀へ戻って養護学校の教員をしながらレスリング活動を続けている。前週の全日本女子オープン選手権(静岡)にも出場し、オリンピック出場を目指して汗を流す一方、今年スタートした「滋賀レイクスターズレスリングクラブ」でキッズ選手を教えることにもなった。新海は「地元で大会がある時に必要かな」と思い、審判資格を取ることを決めたという。

 ずっと選手活動をしてきたので、審判は初体験。ポイントを上げる腕を間違って、上げ直すことが何度もあり、フォールから逃れようと暴れる選手のキックを肩口に受けるなど戸惑う場面もあった。「ずっと選手をやってきて、審判の苦労は考えたことがなかった。ありがたみを感じました。瞬間的に判断することは本当に難しいですね。今までは野次を飛ばしていましたけど…」と言う。

■12月の全日本選手権は完全燃焼へ!

 2008年は67kg級のアジア選手権(韓国)で優勝し、世界選手権(東京)では銀メダルを獲得しているが、自分の体重にぴったりの階級がオリンピック階級にはなかった。階級区分変更によって69kg級というオリンピック階級ができた時には、けがで思うような成績が残せなくなった。

 アイシン・エィ・ダブリュ時代は至学館大で練習する生活。レスリングに専念できる環境はありがたく、会社は「まだ頑張ってほしい」と、支援は続ける方向だったという。しかし、けがで思うような結果を残せなくなったことや、教員希望という将来の人生を考え、滋賀へ戻ることを決めた。

 「モチベーションの高い至学館のチームの中で、けがで思いどおりの練習できないことは、つらいものがありました。かなり葛藤(かっとう=どちらを選ぶか深刻に悩むこと)しました」と言う。

 現在は教員をしながら、母校・日野高で練習する生活。教員である以上は仕事が優先で、参加できない日も多い。しかし、女子でたったひとつ残っているオリンピック出場枠(75kg級)を目指し、年末は最後の闘志を燃やすつもりだ。

■試合に臨む時、以前にはないワクワク感がある

 前週の全日本女子オープン選手権では、初戦を勝ち上がったものの、準決勝で馬場菜津美(自衛隊)相手にリードしながら投げ技で逆転フォール負けの不覚。「投げをしてくる選手と聞いて、びびっていたところがあった。リードした勢いで闘えていれば…」と悔やんだ。

 6月の全日本選抜選手権も4位に終わっており、「毎日練習している人に勝つには、何かがなければ、できないですよね」と、勝ち抜くことの難しさは十分に承知している。今度の全日本選手権75kg級は、オリンピック出場枠を目指して69kg級から、場合によっては63kg級から参加してくる選手も予想される。「大激戦階級になるでしょうね」と見ている。

 それでも、「いま、レスリングがとても楽しいんです。試合に臨む時に、以前は感じなかったワクワク感があるんですよ」と、気持ちの高揚とともにオリンピック出場へ向けて最後の闘志を燃やすつもりだ。気持ちの高まりとリラックスさが、勝つための「何か」になるか。

 草津市を本拠にする滋賀レイクスターズレスリングクラブの練習は、毎週土曜日の週1度。「土曜日は午前中に日野高校で練習し、1時間かけてレイクスターズの練習へ行ってと、レスリング漬けです」と話す新海の目は、まぎれもなく輝いていた。

 選手生活の総決算とともに、滋賀レイクスターズレスリングクラブの発展のため、新海が全日本選手権へ向けて燃える。

6月の誕生日に選手からサイン入り色紙のプレゼント(本人提供)

チームのコーチとともに(本人提供)


 

高田裕司・専務理事がリオデジャネイロ・オリンピック日本選手団の総監督へ

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 日本オリンピック委員会(JOC)は、来年のリオデジャネイロ・オリンピックの選手団の主要役職を決め、団長に橋本聖子・JOC強化本部長(スピードスケート)、副団長に山下泰裕福理事(柔道)、総監督に本協会の高田裕司専務理事(山梨学院大教=JOC理事)を発表した。

 総監督は1996年アトランタ・オリンピックからできた役職で、レスリング界からは2004年アテネ大会での福田富昭会長以来の抜てきとなる。レスリングからは、アトランタ大会以降、全大会で選手団の主要役職に役員か選手を輩出している。

 主将、旗手はまだ発表されていない。


■レスリング界からの日本選手団・主要役職

大会 役職 氏  名
2016年 リオデジャネイロ 総監督 高田裕司
2012年 ロンドン 旗 手 吉田沙保里
2008年 北  京 団  長 福田富昭
2004年 アテネ 総監督 福田富昭
旗  手 浜口京子
2000年 シドニー 副団長 笹原正三
1996年 アトランタ 副団長 笹原正三
1956年 メルボルン 旗  手 笹原正三

 


全日本女子チームが新潟・十日町で合宿スタート

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 女子の全日本チームは10月21日、新潟・十日町で世界選手権後初の合宿をスタート。福田富昭会長が訪れて激励するとともに技術指導するなど、来年のリオデジャネイロ・オリンピックへ向けての強化体勢に入った。

 栄和人・強化本部長は「この時期に全日本合宿をやることは珍しい。オリンピック出場枠を5階級で取ったが、全階級で金メダルを取るための合宿。メダル圏内にいる選手に、確実に金メダルを取ってもらうための合宿だ」と気合十分。

 22日には、各競技の日本代表指導陣で構成されている日本オリンピック委員会(JOC)の監督・コーチ専門部会が「世界最強の女子レスリングに学べ」とばかりに視察に訪れる。同本部長は「メダルに近い競技として注目度はどんどん高くなっていく。その期待にこたえられるだけの強さを身につけたい」と話した。

 合宿は25日まで行われる。


 

【VTR】和歌山国体/少年フリースタイル決勝

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(9月27~28日、和歌山・那智勝浦町体育文化会館)


 《少年フリースタイル決勝》

【50kg級】荒木大貴(青=熊本・玉名工)○[6-4]●松井稜(岐阜・中京)


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【55kg級】山口海輝(赤=千葉・柏日体)○[5-1]●岩澤侃(秋田・秋田商)


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【60kg級】乙黒拓斗(青=東京・帝京)○[8-2]●礒川利音(京都・網野)


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【66kg級】三輪優翔(青=和歌山・和歌山北)○[5-0]●中村剛士(埼玉・花咲徳栄)


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【74kg級】吉田隆起(赤=和歌山・和歌山北)○[Tフォール、1:18=10-0]●松雪泰成(愛知・星城)


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【84kg級】山崎弥十朗(赤=埼玉・埼玉栄)○[Tフォール、3:54=10-0]●山根光司(香川・多度津)


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【96kg級】二ノ宮寛斗(赤=岐阜・岐南工)○[フォール、2:06=6-0]●執行優大(佐賀・鳥栖工)


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【120kg級】石黒峻士(赤=埼玉・花咲徳栄)○[Tフォール、0:34=10-0]●石川瑞樹(栃木・足利工大付)


 

10・22「一志ジュニア-モンゴル」国際親善試合

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(文・撮影=桑田信明)


 10月22日、三重県一志町の一志西小学校に、11月1日に開催される「吉田沙保里杯」に参加するジェンコ レスリングチームがモンゴル国ウランバートル市より訪れました。

 同校の体育館にマットを設営し、全校生徒が見守る中、両国の親善を深めるため一志ジュニアレスリングチームとの親善試合を行いました。

 試合前のセレモニーで吉田沙保里選手のデビュー曲「目を覚ませ」にのり両チームが入場、緊張の面持ちのまま開会式に臨みましたが、両国の国歌斉唱や一志ジュニアの選手によるプレゼントの贈呈で笑顔が見られるようになりました。また、一志ジュニアに所属するビャンさんによる同時通訳が国際親善試合の雰囲気を盛り上げました。

 これまでレスリングを観戦したことがない生徒たちは、当初マットの後方に学年ごとに整列して静かに応援していましたが、同校に通う吉田汰洋選手が登場するとヒートアップ。11試合中の前半4試合で授業に戻る予定だった1・2年生も急きょ予定を変更して最後まで観戦。全生徒が少年少女大会のごとくマットの周りに陣取り大声援を送っていました。

 試合終了後には全校生徒をはじめ、校長先生を筆頭に先生方や津市の関係者を含め、会場で観戦していたすべての皆様から惜しみない大きな拍手が両チームの選手たちに贈られました。

 大会を企画した一志ジュニアレスリング教室の吉田栄利監督によると「吉田沙保里杯は地方の一大会です。しかし、他にはない大会にしたいと考え今年は国際交流をテーマに掲げました。今回は授業の一環として親善試合が行われました。このような取り組みを全国の自治体や学校等で開催し、子どもたちがレスリングを生で観戦する機会があれば普及発展につながると思います」とコメント。

 来週末に行われる「吉田沙保里杯」に向け、今年も大いに盛り上がると自信を深めていました。

タイトル看板

緊張のモンゴルチーム

プレゼントの交換

開会式


 

【特集】休部の危機打開へ、スタッフとOB会が一致団結…苦境を耐えしのげ! 50年を超える歴史を持つ東農大

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(文・撮影=樋口郁夫)

 かつて東日本学生リーグ戦で一部リーグに在籍。学生王者や大学王者、さらに学生連盟の委員長も輩出した東京農業大学。1960年創部で、すでに50年を超える歴史がある。3年前にレスリング部のスポーツ推薦がなくなって新入部員が途切れ、現在の部員は4年生3人のみ。今年はリーグ戦の出場もできず、休部の危機に面している。

 しかし、金子忠一部長、飯山禮文監督、宮下久雄ヘッドコーチほか、OB会の情熱は消えていない。来春には一般推薦や初心者によって部員を集め、再スタートへの意欲は十分。OBによってキッズ・クラブ「東京農大ジュニア倶楽部」も設立され、長期的視野に立った活動も始まった。「1」からの再出発を目指す東農大レスリング部を追った。

■休部の危機に面しているチームを、多くの大学が支援

 10月某日。東京の一等地、世田谷区にある東農大レスリング場。全日本大学グレコローマン選手権、および全日本大学選手権へ向け、3人の部員が汗を流していた。他に、“5年生”選手が1人練習を手伝い、同じマットでは東京農大ジュニア倶楽部の飯塚康介監督がキッズ2選手の指導をしていた。

 選手が少ないのでお互いに目が行き届き、手抜きをすることはできない。スパーリングは休む間なく行われ、約2時間の練習でも運動量はかなりのものになる。ただ、大勢の選手の中で刺激し合うことと、いろんなタイプの相手との練習に欠けるのは事実。

 そこを他大学への出げいこや夏休みなどの合同合宿で補う。例年夏は長野・菅平で国士館大、中大、立大などとも実施。ふだんの練習にはない刺激を求めている。出げいこでは、国士舘大、専大、明大、青学大などへ実施したことがある。

 昨年、すぐ近くに日大の合宿所と練習場が引っ越してきて、「いつ来てもいいよ」と言ってくれるという。休部の危機に面しているチームを、多くの大学が立て直しを期待している。

 栗谷川寛主将(青森・光星学院高卒)は「少ない人数でも盛り上げてやろう、という気持ちでやってきました。お互いに注意しあって、ヒートアップした中から上を目指す気持ちが生まれました」と言う。部の消滅の危機に関しては、「ボク達が最後の代になるのは嫌ですね…」と寂しそう。来春1人でも入って部が続けば、高校へ行って勧誘するなど微力ながら協力していきたい」と、卒業後も部の存続に協力したいという。

 10月中旬の全日本大学グレコローマン選手権は、3人の部員のうちただ1人出場した。残念ながら初戦敗退に終わった。来月14~15日の全日本大学選手権(大阪)は3選手出場の予定で、3選手とも大学生活最後の大会。来年以降の上昇につなげるためにも、好成績を残したいところだ。

■「食」「環境」「エネルギー」「健康」のスペシャリストを養成する大学、求人倍率は約3・21倍

 飯山監督と宮下コーチは、スポーツ推薦が廃止されたことで、「それを復活させることに気をとられすぎた」と3年間を振り返る。スポーツ推薦はなくなったが、同大学には一般推薦入試があり、評定平均値が3・5以上あれば、レスリングの成績にかかわらずチャレンジできる制度がある。

平成28年度一般推薦入試サイト)。

 この制度を使い、高校で実績は残せなかったが「大学でレスリングを続け、成績を残したい」という選手を集め、部の存続を目指すことからの再スタートに舵を切り替えた。他に、レスリングの未経験者を対象に新入生の勧誘に力を入れ、来春には数名の部員をそろえて「部員0」という状況を避ける予定だ。

 「農業大学」という名称からして、「農家の息子など将来農業に従事しようとする人間が進む大学」というイメージがある。これは大きな誤解。飯山監督は「卒業生の9割以上は一般企業や官公庁に行っています」と説明する。

 学部は農学部のほか、応用生物科学部、地域環境科学部、国際食糧情報学部、生物産業学部があり、生活の中で重要な要素である「食」「環境」「エネルギー」「健康」の面でのスペシャリストを養成する大学。時代の最先端を行く分野であり、学生の4割は女子。

 大学案内によると、昨年度の求人倍率は3・11倍。求人倍率とは、職を求めている学生1人あたりに何件の求人があるかを示す数値で、この数値が高いほど企業から人気のある大学ということになる。

 株式会社リクルートホールディングスの調査では、2015年度の全大学の平均求人倍率は、景気回復の兆しがあって前年の「1・28倍」より上昇したが、それでも「1・61倍」。東農大の学生が、いかに社会から必要とされている人材であるかが分かる数値だ。(東農大ホームページ

 宮下コーチは、アピールのひとつとして、キャンパスから徒歩2分の場所に運動部寮が新設され、月1万円の寮費(食費は別で2食1000円)で生活できる利点を挙げる。部屋は4人1部屋だが、仕切りがあるのでプライベートは守られ、個室と言っていい構造。留年しても卒業まで住むことができるそうで、「親の負担はぐっと少なくなります」と言う。

■東京農大ジュニアレスリング倶楽部で“東農大のレスリング”をアピール

 選手をそろえたあと期待されるのが、3年前に大学職員になったOBの三浦正司さんの存在だ。選手とスパーリングのできる若手指導者の存在は、高校時代に実績のない選手や初心者にとっても大きなパワーとなってくれそうだ。

 長期的視野に立っては、キッズ・クラブのスタートがある。2001年の全日本学生選手権のフリースタイル74kg級で2位となった飯塚康介さんが、昨年の全国少年少女選手権の4年生39kg級で優勝した長男・康太君(当時AACC)を部員とし、今年スタートさせた(クリック)。

 部員はまだ1人だが、近隣のクラブのほか、埼玉や静岡のチームの練習にも加わる活発な活動を展開。世田谷区の小学校を対象に部員集めにも力を入れ始めた。ここで鍛えた選手が必ずしも東農大に進んでくれるとは限らないが、宮下ヘッドコーチは「東農大のレスリングをアピールすることで、大学に還元されると思います」と、キッズ・クラブの発展が東農大レスリング部の再建と発展につながると考えている。

 スポーツ推薦制度が突然打ち切られ、初心者だけによる“ひん死の状態”を耐え抜き、推薦制度が復活してオリンピック選手を輩出するまでに飛躍した大学に、青山学院大学がある。「1」からの復活は不可能ではない。今が耐えどき。この窮地をスタッフやOB会が一丸となって乗り切り、将来の栄光につなげてほしい。

 ■東農大レスリング部 1960年創部。1965年に三部リーグで初優勝して二部リーグへ昇格。1972年に二部優勝して一部リーグへ。今年は部員不足で一部リーグを棄権。来季、部員が集まれば二部リーグからのスタートとなる。
  個人では1978年の全日本学生選手権グレコローマン48kg級で工藤武之が初の学生王者へ。1990年に坂村智紀が同級で優勝。全日本大学選手権では 1997年のフリースタル74kg級で柴田寛が初の王者へ。翌年の全日本学生選手権でも優勝。柴田は現在までに全日本選手権21回出場の最多出場記録を 持っている。2004年の全日本大学グレコローマン選手権では丸山秀樹が120kg級で優勝し、同大会で初の王者へ輝いた。

 

【VTR】西日本学生選手権/男子グレコローマン決勝

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(10月17日、大阪・堺市金岡公園体育館)


 《男子グレコローマン決勝》

【59kg級】田中暁大(赤=中京学院大)○[5-0]●田中敬祐(徳山大)


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【66kg級】影山大洋(赤=九州共立大)○[2-1]●菅原翔太(福岡大)


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【71kg級】森俊樹(青=九州共立大)○[4-1]●上村優也(福岡大)


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【75kg級】花山尚生(赤=福岡大)○[4-0]●古川恭円(徳山大)


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【80kg級】加藤一人(青=日本文理大)○[Tフォール、3:00=8-0]●安田成(徳山大)


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【85kg級】嘉陽研人(青=九州共立大)○[フォール、4:56=5-0]●平才巧晃(中京学院大)


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【98kg級】上原浩義(青=日本文理大)○[フォール、3:54=9-0]●今井彰大(立命館大)


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【130kg級】津田大健(赤=中京学院大)○[1-1]●山口直人(徳山大)

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