【写真集】アジア選手権・第4日/男子フリースタイル97kg級5位・山本康稀(日大)
【写真集】アジア選手権・第4日/男子フリースタイル65kg級5位・鴨居正和(自衛隊)
【写真集】アジア選手権・第4日/女子58kg級5位・樋口美賀子(環太平洋大)
【写真集】アジア選手権・第4日/女子団体表彰・女子チーム
【アジア選手権/第4日・特集】出場選手の声
(2月20日、タイ・バンコク)
■女子58kg級5位・樋口美賀子(環太平洋大)「悔しい、の一言です。練習でやっていることが試合で出ることを実感しました。練習で失敗していることが、試合でも失敗しました。確実に取り切るべきとことを取れない、守るべきところを守れない、などです。試合につながる練習でなければ意味がありません。
(伊調馨選手の辞退で)急に出ることになりましたが、いいチャンスなので、出るからには結果を出そうと思っていました。気持ちはしっかりつくれたのですが…。準決勝で自分が敗れたことで団体優勝を逃してしまったみたいで、情けないという気持ちです。張り合って負けたのならともかく、情けない試合でしたから」
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■男子フリースタイル65kg級5位・鴨居正和(自衛隊)「3位決定戦はリードしていたのに、もつれて腰を浮かされて4点を取られてしまった。タックルに入ってからの処理が下手くそだな、と感じました。
65kg級に上げて初めての国際大会で、どこまで行けるかな、と思っていた。北朝鮮には勝ってうれしかったのですが、イランとは力の差があった。このままでは全く闘えないことを実感しました。パワーの差は慣れていけば大丈夫だと思いますが、61kg級とは違う闘い方を組み立てていきたい。アグレッシブに攻めることが課題です。
65kg級での自分の立ち位置が分かった大会でした。ここ1、2年は負けることもあると思いますが、それを4年後につなげていけばいいと思います」
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■男子フリースタイル97kg級・山本康稀(日大)「(3位決定戦は)タックルに入ってからの処理が甘かった。相手はばてていたので、もう少し冷静にやれば勝てた試合だったので、もったいないとうか、馬鹿やったな、という気持ちです。3位決定戦へ進んだことで満足はしていないですが、(現段階で)出せるものは出し切ったかな、という気持ちはあります。
この大会の結果で、オリンピック予選のチャンスをもらえるかどうかだったのですが、難しいでしょう。もし選ばれたら、日本代表として頑張りたいですが…」。卒業後はレスリング活動ができるところへの就職がほぼ決まりました。オリンピック予選に出られなければ出られないで、しっかり練習を積み、次の大会を目指して頑張りたい」
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■男子フリースタイル57kg級・川野陽介(自衛隊)「2 回戦のイラン戦は、自分からアグレッシブに攻めれば違った結果になったかな、と思います。タックルで脚をさわることができず、後手、後手に回ってしまっ た。全日本選手権でグラウンド技が決まったので、今回も狙ったのですが、テークダウンを取れないと、グラウンドにつながらない。場外に出すだけでは、セン ターで再開となる。
世界でやっていくための練習の課題が見つかったことは確か。後手に回ってしまっては、やられ、自分から攻めることの重要性を痛感しました。オリンピック予選に出るチャンスがあるかどうか分かりませんが、課題を克服し、筋力もしっかりつけて準備しておきたい」
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■男子フリースタイル74kg級・北村公平(阪神酒販)「勝 てる試合を落としてしまった、という感じで、代表に選んでいただいた協会の方々に申し訳ない気持ちでいっぱいです。(敗者復活戦のラスト2秒の逆転負け は)勝ちたい、という気持ちが、逃げの気持ちにつながった。本当に勝ちたいのなら、守るのではなく、攻めなければならないケース。相手はばてていました が、勝ちたいという気迫を感じました。反省しても、し切れない。
全日本選手権で2位を外れ、この大会への出場は悩みました。中途半端な 気持ちで受けてはならないわけで、最後は、与えられたチャンスを生かしたい、と思って出ることにしました。まだ(レスリングを)やめる気持ちにはなれな い。4年後を考えることはできませんが、1年ずつしっかりやっていこうと思います。今年は全日本選抜選手権と全日本選手権の優勝を目指して頑張りたい」
3連覇の田南部夢叶(東京・帝京高)と須崎優衣(JWA/東京・安部学院高)を含め6選手が優勝…クリッパン女子国際大会(カデットの部)
カデットの部参加選手(提供=吉村祥子監督)
田南部と須崎は3年連続優勝で、奥野は昨年に続く優勝。
52kg級の屶網さら(大阪・エンジョイ)と65kg級の宮道りん(愛媛・今工クラブ)が2位、65kg級の森川美和(東京・安部学院高)が3位に入った。
ベストレスラーに、46kg級優勝の田南部が選ばれた。
各選手の成績は下記の通り。
※2ブロックの旧勝ち点方式で実施。
◎カデットの部
【46kg級】田南部夢叶(東京・帝京高) 優勝=12選手出場
決 勝 ○[Tフォール、1:00=10-0]Emely Selinger(ドイツ)
4回戦 ○[Tフォール、3:17=10-0]Natia Svanidze(ロシア)
3回戦 ○[Tフォール、1:31=11-0]Lisa Ersel(ドイツ)
2回戦 ○[Tフォール、1:55=12-2]Ekaterina Mikhailova(ロシア)
1回戦 ○[Tフォール、1:46=11-0]Teresa Lumia(イタリア)
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【49kg級】吉岡紗希(三重・いなべクラブ) 7位=13選手出場
4回戦 ●[フォール、1:19=10-0]須崎優衣(日本)
3回戦 ●[Tフォール、1:56=0-10]五十嵐彩季(日本)
2回戦 ○[Tフォール、3:16=10-0]Alessia Capozzi(イタリア)
1回戦 ○[3-0]Félicie Milliere(フランス)
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【49kg級】須崎優衣(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高) 優勝=13選手出場
決 勝 ○[Tフォール、1:49=10-0]Anastasiia Sidelnikova(ロシア)
5回戦 ○[Tフォール、0:38=10-0]Mariia Tiumerekova(ロシア)
4回戦 ○[フォール、1:19=10-0]吉岡紗希(日本)
3回戦 BYE
2回戦 ○[Tフォール、1;10=10-0]Emilie Haase(ドイツ)
1回戦 ○[Tフォール、3:18=11-0]五十嵐彩季(日本)
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【49kg級】五十嵐彩季(愛知・星城高) 5位=13選手出場
4回戦 ●[1-2] Mariia Tiumerekova(ロシア)
3回戦 ○[Tフォール、1:56=10-0]吉岡紗希(三重・いなべクラブ)
2回戦 ○[Tフォール、3:15=12-2]Félicie Milliere(フランス)
1回戦 ●[Tフォール、3:18=0-11]須崎優衣(日本)
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【52kg級】奥野春菜(三重・久居高) 優勝=13選手出場
決 勝 ○[2-1]屶網さら(日本)
4回戦 BYE
3回戦 ○[フォール、3:01=7-0]Anastasia Parokhina(ロシア)
2回戦 ○[フォール、2:26=10-0]Nadezhda Spitsyna(ロシア)
1回戦 ○[フォール、0:48=4-0]Améline Douarre(フランス)
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【52kg級】屶網さら(大阪・エンジョイ) 2位=13選手出場
決 勝 ●[1-2]奥野春菜(日本)
5回戦 ○[フォール、0:47=6-0]Anastasia Blayvas(ドイツ)
4回戦 BYE
3回戦 ○[5-0] Serena Bölke(ドイツ)
2回戦 ○[Tフォール、3:59=10-0]Anne Nürnberger(ドイツ)
1回戦 ○[Tフォール、3:30=10-0]Szimonetta Szekér(ハンガリー)
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【56kg級】南條早映(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高) 優勝=12選手出場
決 勝 ○[Tフォール、0:30=10-0]Anna Szél(ハンガリー)
4回戦 ○[フォール、2:42=6-0]Michaela Beck(米国)
3回戦 ○[Tフォール、1:29=12-0]Daria Gerasimova(ロシア)
2回戦 ○[Tフォール、1:29=10-0]Eveline Lötscher(スイス)
1回戦 ○[Tフォール、1:34=11-0]Sofia Aak(ノルウェー)
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【60kg級】近藤凛(高知・高知クラブ) 優勝=11選手出場
決 勝 ○[フォール、3:59=10-1]Elena Sell(ドイツ)
4回戦 BYE
3回戦 ○[6-4]Anna Krasnova(ロシア)
2回戦 ○[Tフォール、2:19=10-0]Miciel Wennström(スウェーデン)
1回戦 ○[11-5]Mariia Lachugina(ロシア)
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【65kg級】森川美和(東京・安部学院高) 3位=11選手出場
3決戦 ○[3-0]Ashlynn Ortega(米国)
4回戦 ●[0-7]Khanum Velieva(ロシア)
3回戦 ○[Tフォール、2:13=10-0]Hannah Ramos(米国)
2回戦 ○[2-0]Kendra Dacher(フランス)
1回戦 BYE
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【65kg級】宮道りん(愛媛・今工クラブ) 2位=11選手出場
決 勝 ●[2-8]Khanum Velieva(ロシア)
4回戦 ○[Tフォール、3:08=16-6] Cesilie Magnussen(ノルウェー)
3回戦 BYE
2回戦 ○[フォール、0:28=2-0]Tindra Sjöberg(スウェーデン)
1回戦 ○[7-4]Ashlynn Ortega(米国)
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【70kg級】松雪泰葉(愛知・至学館高) 優勝=7選手出場
決 勝 ○[4-1]Bernadett Nagy(ハンガリー)
3回戦 ○[6-0]Svetlana Petrova(ロシア)
2回戦 ○[Tフォール、1:16=10-0]Cathrine Frilseth(ノルウェー)
1回戦 BYE
アジア選手権最終日/組み合わせ
(2月21日、タイ・バンコク)
◎男子フリースタイル
【61kg級】乙黒圭祐(山梨学院大) 11選手出場
1回戦 Behnam Eshagh EHSANPOOR(イラン)=2015年アジア選手権2位
【70kg級】多胡島伸佳(早大) 13選手出場
1回戦 Adam BATIROV(バーレーン=元ロシア)=2011年世界選手権5位
【86kg級】松坂誠應(日体大) 15選手出場
1回戦 Selimmuhammet MUHADYYEV(トルクメニスタン)
【125kg級】田中哲矢(自衛隊) 14選手出場
1回戦 Aiaal LAZAREV(キルギス)=2015年アジア選手権優勝
《速報》クリッパン女子国際大会/シニアの部(予選途中まで)
(2月20日、スウェーデン・クリッパン)
※予選途中まで実施
◎シニア
【48kg級】山田海南江(自衛隊) 20選手出場
3決戦 (未定)
準決勝 ●[4-6]Victoria Anthony(米国)
3回戦 ○[7-0]Anna Lukasiak(ポーランド)
2回戦 ○[フォール、5:04=9-0]Nadezhda Sokolova(ロシア)
1回戦 BYE
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【48kg級】加賀田葵夏(文化学園大杉並高) 20選手出場
敗復戦 (未定)
3回戦 ●[2-6]Victoria Anthony(米国)
2回戦 ○[6-0]Liliana Santos(ポルトガル)
1回戦 ○[4-0]Valeriia Chepsarakova(ロシア)
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【53kg級】向田真優(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高) 26選手出場
3回戦 ○[6-2] Katherine Fulp-Allen(米国)
2回戦 ○[Tフォール、」2:09=12-2]Estera Dobre(ルーマニア)
1回戦 ○[Tフォール、0:35=10-0]Vânia Guerreiro(ポルトガル)
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【53kg級】谷山菜緒(大阪・香ヶ丘リベルテ高) 26選手出場
2回戦 ●[Tフォール、5:25=2-12]Irina Ologonova(ロシア)
1回戦 ○[6-4]Ramóna Galambos(ハンガリー)
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【55kg級】内城朝葉(至学館大) 11選手出場
2回戦 ●[フォール、2:43=0-6]熊野ゆづる(日本)
1回戦 ○[6-0]Johanna Lindborg(スウェーデン)
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【55kg級】熊野ゆづる(東京・安部学院高) 11選手出場
3回戦 ●[3-4]Sarah Hildebrandt(米国)
2回戦 ○[フォール、2:43=6-0]内城朝葉(日本)
1回戦 BYE
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【58kg級】米田野乃佳(至学館大) 19選手出場
3回戦 ●[0-6]Johanna Mattsson(スウェーデン)
2回戦 ○[6-2]Emilie Dufour(フランス)
1回戦 BYE
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【60kg級】矢後愛佳(東京・安部学院高) 10選手出場
3決戦 (未定)
準決勝 ●[Tフォール、5:23=2-12]Petra Olli(フィンランド)
2回戦 ○[4-5]Therese Persson(スウェーデン)
1回戦 BYE
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【60kg級】三輪奏歩(東京・安部学院高) 10選手出場
3決戦 Hela Riabi(チュニジア)
準決勝 ●[フォール、4:00=1-4]Anastasiya Huchok(ベラルーシ)
2回戦 ○[Tフォール、2:50=10-0]Trinity Griffin(米国)
1回戦 BYE
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【63kg級】川井友香子(愛知・至学館高) 21選手出場
3回戦 ○[5-0]Nadine Weinauge(ドイツ)
2回戦 ○[11-4]Olivia Henningsson(スウェーデン)
1回戦 BYE
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【69kg級】古市雅子(日大) 16選手出場
決 勝 Aline Focken(ドイツ)
準決勝 ○[4-1]Dalma Caneva(イタリア)
2回戦 ○[フォール、1:47=8-0]Iseline Moen(ノルウェー)
1回戦 ○[4-3]Agnieszka Kordus-Wieszczek(ポーランド)
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【69kg級】進藤芽伊(大阪・香ヶ丘リベルテ高) 16選手出場
1回戦 ●[0-7]Dalma Caneva(イタリア)
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【75kg級】土橋奏珠(至学館大) 13選手出場
1回戦 ●[Tフォール、5:50=0-11] Maria Selmaier(ドイツ)
イランが男子フリースタイル3階級で優勝…アジア選手権第4日
【バンコク(タイ)】アジア選手権第4日は2月20日、タイ・バンコクで女子1階級と男子フリースタイル4階級が行われ、女子は58kg級でキルギスが優勝、男子フリースタイルはイランが3階級で勝ち、インドが1階級を制した。
女子58kg級は昨年2位のアイスル・チニベコワ(キルギス)が優勝。女子の国別対抗得点は3階級制覇の中国が優勝し、2位が日本、3位がカザフスタン。
男子フリースタイルのイランは、いずれも先月のタクティカップ(イラン)の優勝選手が勝った。97kg級は2013年世界選手権96kg級や2014年アジア大会を制しているレザ・ヤズダニ。
同57kg級はタクティカップ3位のトマール・サンディープ(インド)が優勝。
各階級の成績は下記の通り。
◎女子
【58kg級】
▼決勝
Aisuluu TYNYBEKOVA(キルギス)●[2-1]○Aiym ABDILDINA(カザフスタン)
▼3位決定戦
ZHOU Zhangting(中国)●[Tフォール、2:47=12-2]○樋口美賀子(日本)
ENKHBAT Gantuya (MGL)●[Tフォール、5:24=10-0]○Sarita SARITA(インド)
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《国別対抗得点》
[1]中国 65点
[2]日本 59点
[3]カザフスタン 53点
[4]インド 52点
[5]モンゴル 46点
[6]韓国 43点
[7]ベトナム 38点
[8]ウズベキスタン 30点
◎男子フリースタイル
【57kg級】
▼決勝
Sandeep TOMAR(インド)●[7-5]○JONG Hak-Jin(北朝鮮)
▼3位決定戦
SODNOMDASH Batbold (MGL)●[16-8]○Younes SARMASTIDIZAJI(イラン)
Ulukbek ZHOLDOSHBEKOV(キルギス)●[フォール、0:26=4-0]○KIM Sunggwon(韓国)
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【65kg級】
▼決勝
Meysam NASIRI(イラン)●[9-0]○Nurlan BEKZHANOV(カザフスタン)
▼3位決定戦
MA Cunjun(中国)●[Tフォール、1:46=10-0]○Mohammad Waheeb Shihab AL DHAHABI(イラク)
BATCHULUUN Batmagnai(モンゴル)●[フォール、5:42=9-4]○鴨居正和(日本)
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【74kg級】
▼決勝
Mostafa HOSSEINKHANI(イラン)●[不戦勝]○Zhiger ZHAKIROV(カザフスタン)
▼3位決定戦
Saiakbai USUPOV(キルギス)●[2-1]○DORJVANCHIG Gombodorj(モンゴル)
Azamat SUFIEV (TJK)●[Tフォール、4:11=16-4]○Jitender JITENDER(インド)
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【97kg級】
▼決勝
Reza YAZDANI(イラン)●[フォール、2:59=5-0]○Magomed MUSAEV(キルギス)
▼3位決定戦
Bakdaulet ALMENTAY(カザフスタン)●[5-2]○山本康稀(日大)
DORJKHKHAND Khuderbulga(モンゴル)●[Tフォール、3:53=10-0]○Sukhtobjan MUKARAMOV(ウズベキスタン)
【写真集】クリッパン女子国際大会・カデット/表彰式
【アジア選手権・最終日】乙黒圭祐(山梨学院大)と多胡島伸佳(早大)はともに5位
3位決定戦、一時は5-1とリードした多胡島伸佳(早大)だが、最後はメダルに手が届かず
乙黒は1回戦で昨年2位のベフナム・エフサンプール(イラン)に敗れたあと、敗者復活戦でインド選手にテクニカルフォール勝ち。3位決定戦で2014年アジア大会5位のツブシンツルガ・ツメンビレグ(モンゴル)に4-9で敗れた。
多胡島は1回戦で元ロシアのアダム・バティロフ(バーレーン)と対戦。0-7で敗れた。敗者復活戦を不戦勝で勝ち上がったあとの3位決定戦は、1月のタクティカップ(イラン)優勝のムハマド・ナデリ(イラン)に逆転負けし、メダルに手が届かなかった。
86kg級の松坂誠應(日体大)は1回戦でトルクメニスタン選手に快勝したあと、2回戦で2012年ロンドン・オリンピック84kg級3位のエフサン・ラシュガリ(イラン)に黒星。敗者復活戦で2014年世界選手権5位のアズラン・カヒゼ(カザフスタン)にも敗れ、3位決定戦に進めなかった。125kg級の田中哲矢(自衛隊)は初戦の2回戦で敗れ、敗者復活戦に回れなかった。
国別対抗得点は5階級を制したイランが73点をマークして優勝。2位がモンゴル(63点)、3位はカザフスタン(56点)。
日本は4選手が5位入賞を果たして6位。男子グレコローマンに続いてメダルを取ることができなかった。1954年から4年に1度行われているアジア大会と、1981年にスタートしたアジア選手権を通じ、メダルを取れなかったことは史上初めて。
各選手の成績は下記の通り。
◎男子フリースタイル
【61kg級】乙黒圭祐(山梨学院大) 5位=11選手出場
3決戦 ●[4-9]Tuvshintulga Tumenbileg(モンゴル)
《試合経過》第1ピリオド、乙黒はアンクルピックで2点を先制される。グラウンドでもつれた展開は両者2点。第2ピリオド、乙黒のタックルはかわされて2-6。警告を相手に与えて1点を取ったが、そのあと場外逃避を取られて1失点。逆に場外逃避の1ポイントを取り、4-7で相手は2個の警告。終了間際に攻めてたが、タックルをかわされて4-9となった。
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敗復戦 ○[Tフォール、1:33=10-0]Aware Rahul Balasaheb(インド)
《試合経過》第1ピリオド、乙黒はタックルを仕掛け、もつれながらも粘り強く攻めて2点。グラウンドで2点。さらにテークダウンを取り、アンクルホールドで10-0とした。
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1回戦 ●[Tフォール、3:52=4-15]Behnam Eshagh Ehsanpoor(イラン)
《試合経過》第1ピリオド、乙黒が相手の左足へのタックルで1点を先制。しかし、テークダウンを取られて2-2。もつれて技をかけあった展開は、乙黒が2点、最後にバックを取った相手が1点を獲得。第2ピリオド、タックルでテークダウンを奪われた乙黒は、足首をがっちり決められ、アンクルホールド5回転。4-15とされた。
【70kg級】多胡島伸佳(早大) 5位=13選手出場
3決戦 ●[7-10]Mohammad Sattar Naderi(イラン)
《試合経過》開始早々、場外へ出された多胡島だが、テークダウンを取り、ニアフォールへ追い込んで4-1。さらに場外ポイントを取って差を広げたが、場外を2度取られて5-3。第2ピリオドも場外ポイントを取られたが、テークダウンを奪って7-4。しかしテークダウンを2度許し、7-8と逆転された。再逆転をかけたタックルはかわされ、7-10で試合終了。
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敗復戦 ○[不戦勝]Batyr Borjakov(トルクメニスタン)
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1回戦 ●[0-7]Adam Batirov(バーレーン)
《試合経過》第1ピリオド、多胡島がテークダウンを取りかけたが、相手のうまい身のこなしで乗られ、さらにニアフォール、アンクルホールドで6点を失う。第2ピリオド、タックルを受けて場外に出され、0-7とされた。
【86kg級】松坂誠應(日体大) 7位=15選手出場
敗復戦 ●[3-8]Aslan Kakhidze(カザフスタン)
《試合経過》第1ピリオド、松坂はテークダウンを2度取られ、またさきでも失点。0-6へ。第2ピリオド、片足タックルで場外へ出して反撃。さらにテークダウンを取って3-6と反撃したが、終盤に2点を取られ、追いつけなかった。
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2回戦 ●[2-10]Ehsan Naser Lashgari(イラン)
《試合経過》第1ピリオド、松坂がテークダウンを許して2失点。第2ピリオド、バックを取られてローリングで回され0-6。さらにテークダウンを奪われる。タックルをかわして2点を返したものの、終盤、もつれて2点を取られてしまった。
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1回戦 ○[Tフォール、2:07=10-0]Selimmuhammet Muhadyyev(トルクメニスタン)
《試合経過》第1ピリオド、松坂が相手を振ってバックを取り、ローリングで4-0。もう一度、テークダウン~ローリングで8-0へ。最後に片足タックルで2点を加えた。
【125kg級】田中哲矢(自衛隊) 14位=14選手出場
1回戦 ●[Tフォール、1:12=0-12]Aiaal Lazarev(キルギス)
《試合経過》第1ピリオド、田中が場外に出され、警告を課せられての1失点。バックを取られたあと、横崩しで体を4度傾けられ、11-0。日本陣営は体が元に戻っていないとしてチャレンジ(ビデオチェック要求)したが認められす、12-0となった。
※敗者復活戦へ回れず
【写真集】アジア選手権・最終日/男子フリースタイル出場選手(松坂誠應、田中哲矢)
【写真集】アジア選手権・最終日/男子フリースタイル61kg級5位・乙黒圭祐(山梨学院大)
【写真集】アジア選手権・最終日/男子フリースタイル70kg級5位・多胡島伸佳(早大)
【アジア選手権/最終日・特集】出場選手の声
(2月21日、タイ・バンコク)
■61kg級・乙黒圭祐(山梨学院大)「1回戦のイラン戦は勝てると思いましたが、アンクルホールドにかかってしまって…。悔しいです。3位決定戦の相手は、前の試合ではあまり攻めていなかったのに、自分の試合の時は攻めてきて、ポイントを取られて、まずい、と思いました。シニアは力が違うし、固定概念にとらわれない試合をやってくる。ビデオ研究はとても役に立ちますが、それでは分からないこともやってくる。
シニア初の国際大会ですが、やれないことはない、という感じです。こうした気温(30度以上)で体重を落としたことがなく、減量面でいい経験を積むことができ、収穫は多かったです。今後、61kg級でやるか、一気に65kg級でやるか、迷っています」
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■70kg級・多胡島伸佳(早大)「(相手の)闘い方は分かっていて、対応は考えていた。対応できた部分と対応し切れない部分もあった。どんなにリードしていても気は抜かないことは心がけていた。それでも取られてしまったのは、今の自分の実力なのでしょう。体力的なことより、テクニックでスタミナを削られてしまいました。
1回戦でバティロフ(バーレーン=元ロシア)と闘うことになり、やるしかない、と思った。自分の持っているものを出そうと思いました。闘ってみて、収穫はあったと思います。バティロフは6分間攻め続けるのではなく、めりはりをつけている。そういう選手と闘えたことは参考になった」
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■86kg級・松坂誠應(日体大)「もう少し細かな技術を徹底しないとポイントにはつながらない。脚は取れても、そこから先が攻められず、失点もしてしまう。極めをしっかりしないならない。オリンピック予選に出て勝つには、そうした細かな点をしっかりしないと勝てないと思いました。
外国選手に恐れることなく闘えたとは思うが、グラウンドでポイントをやってしまうようでは駄目です。体重も少ない方で、プレッシャーをかけられて後半ばててしまったので、力負けせず6分間闘い抜ける体をつくり直したい。ただ、出場してよかった。外国選手相手の闘い方も分かってきたので、もう一回追い込んで練習したい」
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■125kg級・田中哲矢(自衛隊)「最初押した時は、まあまあ押せるかな、と思ったが、やはり(相手の)力は強かった。日本でもグラウンドは弱いが、ここでもグラウンドで一気に取られてしまった。スタンド以上にグラウンドでの実力差を感じました。外国選手の瞬発的な力です。もっとパワーをつけなければらない。前へ出ることはできたので、やはりグラウンドでの練習です。オリンピック予選出場の可能性がある限り、頑張りたい」
【写真集】クリッパン女子国際大会・シニア/表彰式
今年からカデットの大陸選手権に各階級2選手までが出場OK
世界レスリング連盟(UWW)は、今年からカデットの大陸選手権は各階級2選手までが出場できることを決め、各連盟に対して通達した。
カデット世代の振興が目的で、多くの選手のチャンスを与えることで競技人口の拡大を目指す。
今年のアジア・カデット選手権は7月7日(木)~10日(日)に台湾・台中で行われる。
【注】2月17日掲載のアジア連盟ミーティングの記事で、「来年以降」と記載されていますが、「今年から」と訂正します。
西日本学連選抜チームがブルガリア遠征へ出発
西日本学連選抜チームがブルガリア遠征へ出発
現地チームなどと合同練習したあと、26日(金)~28日(日)にソフィアで行われる「ペトコ・シラコフ&イバン・イリエフ国際大会」に参加。3月1日に帰国する。
選手団は下記の通り。
◎役員
【監 督】黒崎辰馬(福岡大職)
【帯同審判】土居克也(愛媛・北条高教)
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◎選手
【男子フリースタイル】
▼57kg級 田代拓海(福岡大)
▼61kg級 有元伸吾(近 大)
▼65kg級 田辺雄史(同志社大)
▼70kg級 玉岡拓海(福岡大)
▼86kg級 榎本凌太(同志社大)
▼97kg級 広瀬郁也(同志社大)
▼125kg級 山口直人(徳山大)
▼59kg級 田中暁大(中京学院大)
▼59kg級 田中敬祐(徳山大)
▼66kg級 影山大洋(九州共立大)
▼71kg級 森 俊樹(九州共立大)
▼74kg級 花山尚生(福岡大)
▼80kg級 加藤一人(日本文理大)
【アジア選手権・特集】メダル「0」からの復活なるか? オリンピック予選まで、あと25日
日本男子が惨敗したタイ・バンコクでのアジア選手権。復活できるか。
しかし、男子は両スタイルでメダル「0」という惨敗。これは1981年にアジア選手権が始まってから初めてのこと。オリンピック予選にからまない大会とはいえ、外国が日本チームをこれまで以上に“弱小国”ととらえ、日本選手が相手というだけで絶対の自信を持ってマットに立たれてしまう可能性が出てきた。
「一番手チームではなかった」という理由は成り立たない。他国も、ところどころで一番手と思える選手の参戦はあったものの、ベストメンバー参加ではなかった。
日本のメンバー構成は14選手中9選手が学生で、将来を見据えた色合いが強いのは確かだが、全日本王者が3人、同2位としてオリンピック予選への出場権を獲得した選手が6人。加えて、昨年の世界選手権代表が4人(1人は別階級)いる中で結果が出なかった以上、一番手同士の闘いでも、同じ結果にならない保証はない、
3月18~20日のオリンピック・アジア予選(カザフスタン)に出場する選手は、精神的優位を持った外国選手と闘わねばならない事態となった。
■パッシブを求める選手の姿勢に問題あり
グレコローマンの馬渕賢司監督は「アジア予選に出る選手は、いっそう気を引き締めていかなければ同じ結果になってしまう。早めに対策をしたい」と気を引き締める。試合では、技をかけてポイントを取ろうとするより、「攻めてるよ。パッシブを取って」といった表情で審判を見ているシーンもあり、この姿勢の修正が課題のひとつだという。 グラウンドで回され、リフトされることが多かった日本選手
そうした意識以上に印象深かったのは、グラウンドの防御の弱さだ。13試合(2勝11敗)の中で、グラウンドの防御となったシーンは15回あった(パッシブかコーションによるパーテールポジションが13回、テークダウンを取られての防御が2回)。このうち、攻撃をしのいだのは、わずか5回。残り10回はポイントを取られており、総失点は48点。ローリングを4回転連続で受けたケースもあった。
■克服できるか、グラウンドの防御の弱さ
2013年にルールが変わり、「スタンドを無難にしのいで、グラウンドで勝負」という闘い方から、「まずスタンドで攻勢をとらなければならない」に変わった。練習の比率は、おのずとスタンドの方が多くなった。
さらに、カデットとジュニア(正確には、加えてU-23=現段階では欧州以外では行われていない)では、パッシブやコーションの際のパーテールポジションの選択がないので、シニア以上にスタンド練習の比率が高くなっているのが現実だ。
だが、ここまでグラウンドの弱さを見せつけられると、この練習方法が間違いなのでは、という気もしてくる。馬渕監督は「正直言って、若い選手はグラウンドの練習の比率は少ないでしょう。しかし、23歳以下でシニアの大会に出る場合もある。日本代表になって、『グラウンドは弱いです』と言っても仕方ない。練習方法を変えていかなければならないかもしれない」と言う。
そうした中で、アジア大会2位などの実績を持つ金久保武大(ALSOK)は、1試合だけだったが、2度のグラウンドをしっかりと守り切った。微妙な判定の末に敗れて(0-2)上位進出はならなかったが、負けの内容を評価するなら、一番評価できる負け方。こうした闘いの中でこそ、世界で勝つ端緒を見出せるような気がする。全日本コーチの今後の指導手腕に期待したい。
■リードしても守り切れない日本選手 カザフスタンを指揮するのは、かつて日本で指導していたセルゲイ・ベログラゾフ・コーチ
技術的には、技を仕掛けながらポイントをつなげるまで持っていけなかったことが多く、詰めの甘さを指摘した。北村の敗者復活戦でのラスト2秒での逆転負けを引き合いに出し、「取るべきところで取っていないから、終了間際に逆転されてしまう」と話し、正確、かつどん欲なポイント獲得が今後の課題だ。
逆転負けといえば、70kg級の多胡島伸佳(早大)のイラン相手の3位決定戦もそうだった。日本選手の最後としての試合。第1ピリオドの2分18秒の段階でスコアは5-1。日本のメダルなしの屈辱を救ってくれる期待が高まり、第2ピリオドの1分の段階でも7-4。しかし、最後は7-10で敗れた。
57kg級の川野陽介(自衛隊)、65kg級の鴨居、97kg級の山本康稀(日大)も、一度はリードしながら、最終的に落とした試合があった。日本選手は決して攻めていないわけではない。ただ、リードした時の闘い方に課題のひとつがあることは間違いない。
■軽量級も一筋縄ではいきそうにないアジア予選
オリンピック・アジア予選では、57kg級はアジアから4ヶ国がオリンピック出場枠を獲得済みという好条件。残る国の中で、キルギスとインドが敵と目されていた。 70kg級優勝のアダム・バティロフ。アジア選手権で初めてバーレーンの国旗がはためいた
70kg級では、ロシアの世界選手権代表だったアダム・バティロフ(31歳)が国籍をバーレーンに変えて出場し、ブランクをものともせずに優勝。オリンピック予選では65kg級に出場することが予想される。この階級の敵は、2014年アジア大会優勝の選手がいるインド、同2位の選手がいるタジギスタン、同3位の選手がいる中国だけではなくなった。
“カザフスタン決戦”へ向けて、身が引き締まる思いが残ったアジア選手権。井上監督は「この大会での課題を今後の合宿で克服したい。(日本の)一番手は、今回の選手よりは絶対に上。微妙なルールもしっかり確認した。24日からの全日本合宿でしっかりと対策を練りたい」と、今回の惨敗を引きずることなくオリンピック予選に臨む気持ちを表した。
決戦まで、あと1ヶ月を切った。日本チームは最後の追い込みにかける。
3・18~20オリンピック・アジア予選(カザフスタン・アスタナ)に男女13選手を派遣
3月18日(金)~20日(日)にカザフスタン・アスタナで行われるリオデジャネイロ・オリンピックの第2次予選のアジア予選に下記の13選手を派遣する。いずれも昨年12月の全日本選手権で優勝した選手。
男子は規定により、出場枠(各階級2位以内)を獲得すればオリンピック代表に内定する。女子は強化委員会の選考によって代表を内定する(関連記事)。
日本選手団は3月14日(月)と15日(日)の2陣に分かれて現地へ向かう。
《大会日程》
3月18日(金) 男子フリースタイル57・74kg級/男子グレコローマン59・85kg級/女子53・69kg級
19日(土) 男子フリースタイル65・97kg級/男子グレコローマン75・130kg級/女子58・75kg級
20日(日) 男子フリースタイル86・125kg級/男子グレコローマン66・98kg級/女子48・63kg級
◎役員
【総監督】栄和人(日本協会強化本部長)
【男子フリースタイル監督】和田貴広(国士舘大教)、【同コーチ】田南部力(警視庁)、松永共広(日本協会専任コーチ)
【男子グレコローマン監督】西口茂樹(拓大教)、【同コーチ】元木康年(自衛隊)
【女子監督】木名瀬重夫(日本協会専任コーチ)、【同コーチ】志土地翔大(至学館大職)
【トレーナー】近敏成、川崎淳(ともにハンズコーポレーション)
【帯同審判】芦田隆治(大阪・中央高教)、増田荘史(香川・多度津高教)
【総務】武田明子、筒井穣(ともに日本協会事務局)
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◎選手
【男子フリースタイル】
▼57kg級 樋口 黎(日体大)
▼65kg級 前田翔吾(クリナップ)
▼74kg級 高谷惣亮(ALSOK)
▼86kg級 松本真也(警視庁)
▼97kg級 山口 剛(ブシロード)
▼125kg級 山本泰輝(拓大)
【男子グレコローマン】
▼59kg級 太田 忍(日体大)
▼66kg級 井上智裕(三恵海運)
▼75kg級 屋比久翔平(日体大)
▼85kg級 岡 太一(自衛隊)
▼98kg級 齋川哲克(栃木・足利工高教)
▼130kg級 園田 平(拓大)
【女子】
▼75kg級 渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ)