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【記録】男子では空前絶後の12年連続世界一のアレクサンダー・カレリン(ロシア)…オリンピック&世界選手権・メダル獲得ランキング(男子グレコローマン)

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男子では空前絶後の世界12連覇を達成したアレクサンダー・カレリン(ロシア)=2007年9月

 男子グレコローマンでオリンピックと世界選手権を合わせた世界一に最も多く輝いているのは、説明無用のアレクサンダー・カレリン(ソ連~EUN~ロシア)。1988年ソウル・オリンピックから1999年世界選手権まで、男子では空前絶後の12年連続世界一を達成した。

 来年の東京オリンピックで4大会連続優勝を目指すミハイン・ロペス(キューバ)は、世界選手権では5度優勝しており、合計8度の世界一。来年勝っても、カレリンの記録には及ばない。ロペスがメダルの数でカレリンを超える記録を樹立できるとしたら、来年勝ってオリンピック4連覇を達成すること。

 ソ連が15の国に解体されたことと、グレコローマンがアジアやパンアメリカンにも普及してレベルが上がった影響かは不明だが、オリンピック+世界選手権、および世界選手権の15傑で、ロペス以外の現役選手はいない。

 こうした状況下で、かつてはグレコローマン弱小国だったイランから、ハミド・スーリヤンが2005~14年にかけて7度の世界一(オリンピック1度・世界選手権6度)に輝いたのは特筆ものであり、アジアの目標となるだろう。

 男子グレコローマンのメダリスト・ランキングは下記の通り。


オリンピック・世界選手権/メダル獲得ランキング(男子グレコローマン)

※カッコはオリンピック

No. 選 手 名 主な国籍 合計
1 Kareline, Alexandre ロシア 12(3) 1(1)   13(4)
2 Lopez Nunez, Mijain キューバ 8(3) 3   11(4)
3 Resanzev, Valeri ソ 連 7(2)     7(2)
Soryan, Hamid イラン 7(1)     7(1)
5 Balboshin, Nikolai ソ 連 6(1)     6(1)
6 Tomov, Alexander ブルガリア 5 3(3)   8(3)
7 Nazarian, Armen ブルガリア 5(2) 2 4(1) 11(3)
8 Kozma, Istvan ハンガリー 5(2) 1 1 7(2)
Yerlikaya, Hamza トルコ 5(2) 1 1 7(2)
10 Rurua, Roman ソ 連 5(1) 1(1)   6(2)
11 Kirov, Petar ブルガリア 5(2)     5(2)
Igumenow, Wiktor ソ 連 5     5
Kogouoashvili, Georgi ロシア 5   2(1) 7(1)
14 Polyak, Imre ハンガリー 4(1) 5(3)   9(4)
Roschtschin, Anatoli ソ 連 4(1) 5(2)   9(3)

世界選手権・メダル獲得ランキング(男子グレコローマン)

No. 選 手 名 主な国籍 合計
1 Kareline, Alexandre ロシア 9     9
2 Soryan, Hamid イラン 6     6
3 Lopez Nunez, Mijain キューバ 5 3   8
4 Kogouoashvili, Georgi ロシア 5   1 6
5 Balboshin, Nikolai ソ 連 5     5
Igumenow, Wiktor ソ 連 5     5
Resanzev, Valeri ソ 連 5     5
Tomov, Alexander ブルガリア 5     5
9 Kayaalp, Riza トルコ 4 2 2 8
10 Zubkov, Vladimir ソ 連 4 1   5
11 Dugushiev, Islam ロシア 4     4
Martinov, Sergey ロシア 4     4
Rurua, Roman ソ 連 4     4
14 Roschtschin, Anatoli ソ 連 3 3   6
15 Nazarian, Armen ブルガリア 3 2 3 8

史上最速の男も感染! オリンピック王者の感染は16人目で、レスリングは3人

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オリンピック王者にして世界選手権4度優勝のアブデュラシド・サデュラエフ(ロシア)も“無敵”ではなかった=写真は2016年リオデジャネイロ・オリンピック

 世界の主要メディアは8月24日、オリンピック陸上の100メートルなどで3大会連続、通算8個の金メダルを取り、史上最速のスプリンターと呼ばれたウサイン・ボルト(ジャマイカ)が新型コロナウィルスに感染。無症状であるものの、自主隔離中であることを報じた。34歳の誕生日である21日に野外パーティーを開き、参加者がマスクを着用せずに込み合った会場で踊っていたという。

 このニュースに関連し、これまでオリンピック・チャンピオンで感染した選手は、分かっているだけでボルトが15人目と報じられた。

 レスリングでは、ともに2016年リオデジャネイロ大会優勝のイスマイル・ボレロ・モリーナ(キューバ=男子グレコローマン59kg級)とアブデュラシド・サデュラエフ(ロシア=男子フリースタイル86kg級)の2人となっているが、アゼルバイジャンのメディアは2012年ロンドン大会・男子フリースタイル84kg級を制した同国のシャリフ・シャリホフ(アゼルバイジャン)も感染したと報じている(関連記事)。最低16人はいると思われる。

 オリンピック・チャンピオン(団体競技を含む)の感染者は下記の通り。いずれも大事には至らず回復しているもよう。


新型コロナウィルスに感染したオリンピック優勝選手

★は女子選手

選 手 名 国  名 競  技 金メダル獲得大会
 ウサイン・ボルト ジャマイカ 陸上100mほか 2008北京~2016年リオデジャネイロ
 アブデュラシド・サデュラエフ ロシア レスリング 2016年リオデジャネイロ
 イスマイル・ボレロ・モリーナ キューバ レスリング 2016年リオデジャネイロ
 ウェイド・バンニーキル 南アフリカ 陸上400m 2016年リオデジャネイロ
 コンセスラス・キプルト ケニア 陸上3000m 2016年リオデジャネイロ
 マッツ・ラーセン デンマーク ハンドボール 2016年リオデジャネイロ
★エミリー・リーガン 米 国 ボート 2016年リオデジャネイロ
 ハリソン・バーンズ 米 国 バスケットボール 2016年リオデジャネイロ
 ケビン・デュラント 米 国 バスケットボール 2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロ
 シャリフ・シャリホフ アゼルバイジャン レスリング 2012年ロンドン
 オリベ・ペラルタ メキシコ サッカー 2012年ロンドン
 ラッセル・ウェストブルック 米 国 バスケットボール 2012年ロンドン
 キャメロン・ファンデルバーグ 南アフリカ 水 泳 2012年ロンドン
 エセキエル・ガライ アルゼンチン サッカー 2012年ロンドン
★タチアナ・ナフカ ベラルーシ スケート 2006年トリノ
 パトリック・ユーイング 米 国 バスケットボール 1984年ロサンゼルス・92年バルセロナ

8.22~23兵庫県高校総体・代替大会 / 成績

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(8月22~23日、神戸市立六甲アイランド高)


一覧表(学校対抗戦・男子個人戦) 一覧表(女子個人戦)

学校対抗戦

[1]猪名川、[2]伊丹、[3]神戸高塚、[4]六甲アイランド


個人戦(男子)

▼51kg級 [1]野原一竜(猪名川2)、[2]梶原隼人(猪名川1)、[3]田中大翔(神戸高塚1)

▼55kg級 [1]内田哲平(猪名川2)、[2]森田将圭(市立伊丹3)、[3]中川心人(神戸高塚1)

▼60kg級 [1]沖山颯太(六甲アイランド3)、[2]森岡一護(須磨翔風1)、[3]黒川昴(六甲アイランド3)

▼65kg級 [1]野崎暖人(神戸高塚1)、[2]西橋新大(須磨翔風2)、[3]大塚源基(六甲アイランド3)

▼71kg級 [1]古家悠大(六甲アイランド3)、[2]大原千宙(猪名川1)、[3]松島俊介(市立伊丹2)

▼80kg級 [1]吉田悠起(六甲アイランド3)、[2]馬場丞太郎(市立伊丹2)、[3]嶋本達希(猪名川2)

▼92kg級 [1]堀北一咲望(西宮香風3)、[2]春風飛翼(神戸高塚1)、[3]中原 吏玖(六甲アイランド1)

▼125kg級 [1]有元颯(猪名川2)、[2]小林蒼生(市立伊丹2)


個人戦(女子)

▼47kg級 [1]小幡未羽(芦屋学園1)、[2]井本あいこ(芦屋学園1)

▼50kg級 [1]原田渚(芦屋学園1)

▼53kg級 [1]平野夏帆(芦屋学園3)、[2]小野愛子(須磨翔風2)、[3]松村七海(六甲アイランド2)、[4]永松蘭(六甲アイランド1)

▼57kg級 [1]田島星里(芦屋学園1)、[2]椎野心(六甲アイランド2)、[3]仲村叶須磨翔風1

▼62kg級 [1]池畑菜々(芦屋学園1)

▼68kg級 [1]山田葵(芦屋学園3)


▲学校対抗戦・優勝/猪名川

▲男子51kg級・表彰式/(左から)2位=梶原隼人(猪名川1)、優勝=野原一竜(猪名川2)、3位=田中大翔(神戸高塚1)

▲男子55kg級・表彰式/(左から)2位=森田将圭(市立伊丹3)、優勝=内田哲平(猪名川2)、3位=中川心人(神戸高塚1)

▲男子60kg級・表彰式/(左から)2位=森岡一護(須磨翔風1)、優勝=沖山颯太(六甲アイランド3)、3位=黒川昴(六甲アイランド3)

▲男子65kg級・表彰式/(左から)2位=西橋新大(須磨翔風2)、優勝=野崎暖人(神戸高塚1)、3位=大塚源基(六甲アイランド3)

▲男子71kg級・表彰式/(左から)2位=大原千宙(猪名川1)、優勝=古家悠大(六甲アイランド3)、3位=松島俊介(市立伊丹2)

▲男子80kg級・表彰式/(左から)2位=馬場丞太郎(市立伊丹2)、優勝=吉田悠起(六甲アイランド3)、3位=嶋本達希(猪名川2)

▲男子92kg級・表彰式/(左から)2位=春風飛翼(神戸高塚1)、優勝=堀北一咲望(西宮香風3)、3位=中原 吏玖(六甲アイランド1)

▲男子125kg級・表彰式/(左から)2位=小林蒼生(市立伊丹2)優勝=有元颯(猪名川2)、

▲女子47kg級・表彰式/(左から)2位=井本あいこ(芦屋学園1)、優勝=小幡未羽(芦屋学園1)、

▲女子50kg級・表彰式/優勝=原田渚(芦屋学園1)

▲女子53kg級・表彰式/(左から)2位=小野愛子(須磨翔風2)、優勝=平野夏帆(芦屋学園3)、3位=松村七海(六甲アイランド2)、

▲女子57kg級・表彰式/(左から)2位=椎野心(六甲アイランド2)、優勝=田島星里(芦屋学園1)、3位=仲村叶須磨翔風1

▲女子62kg級・表彰式/優勝=池畑菜々(芦屋学園1)

▲女子68kg級・表彰式/優勝=山田葵(芦屋学園3)

キューバも活動再開! 年末の3つの世界選手権へ照準を合わせる

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オリンピック4連覇を目指すミハイン・ロペスを筆頭としたキューバが動き出した=写真は2016年リオデジャネイロ・オリンピック

 キューバ・レスリング協会のルイス・デラポーティヤ会長は8月20日、地元メディアに対し、新型コロナウィルス拡大の状況にもよるが、年末の3大イベントで2020年を締めくくりたい意向を明らかにし、11月に予定されているU23世界選手権(フィンランド)と12月予定のジュニアとシニアの世界選手権(ともにセルビア)への参加を示唆した。

 そのため、11月8~18日にサンティアゴ・デ・クーバ(首都ハバナに続く第2の都市)でキューバ選手権を開催することを明らかにした。オリンピック階級のみの実施とし、オリンピック代表決定選手と候補選手による来年のオリンピックを念頭においた大会になるという。今月15日にはオリンピック代表候補選手が集まり、練習を再開していることも報告した。

 キューバは、昨年の世界選手権では男子各スタイルで1階級ずつしかオリンピック出場枠を取れなかったが、今年3月のパンアメリカン予選で男子グレコローマン5階級、男子フリースタイル2階級、女子3階級を獲得。計12階級で東京オリンピックへの切符を手にしている。

 男子グレコローマン130kg級は、オリンピック3連覇を達成しているミハイン・ロペス(38歳)が引退を先延ばしにし、男子初となる4連覇を目指すことを宣言している。

 同会長は「キューバの選手は、厳しいトレーニングをやっており、できうる最高の状態で世界の闘いに挑みたい」とコメント。来春のオリンピック最終予選(ブルガリア予定)と東京オリンピックへ向けた前向きな姿勢を示した。

 キューバは6月の段階で「感染拡大を防止するための徹底した隔離政策などが効果を上げ、コロナの封じ込めに成功」と報じられている(共同通信)。米国ニューヨーク・タイムズ紙によると、8月24日現在の国内感染者数は3,744人で、直近1週間では631人。2,345人が回復し、死者は91人という。

【担当記者が見たレスリング(17)】女子最強軍団の強さの根源は「マナーの向上」だった!…来住哲司(毎日新聞)

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(文=毎日新聞・来住哲司)

 練習後のマット上に小机がいくつか置かれると、卓上にビールや料理などが並べられ、やがて酒盛りが始まった。2008年3月26日、愛知県大府市にある中京女大(現至学館大)レスリング部道場。

オリンピック・メダリストをのべ14人輩出した中京女大(現至学館大)。その強さの根源は?=2005年12月、同大学レスリング場

 卒業する4年生部員たちを送る会が開かれ、学生部員たちに加え、普段からそこで練習している若手OGの吉田沙保里、伊調千春、伊調馨各選手や栄和人監督が参加していた。たまたま取材に訪れていた私も、誘われて酒席に連なった。

 吉田選手や伊調姉妹は後輩たちに「ほら、飲め~!」などと酒類をついで回り、「一気飲み」の矛先を栄監督や私にも向けてきた。当時38歳の私は「昭和の体育会のノリ」のにぎやかな飲み会を楽しみつつ、この場所から世界トップ選手たちが次々誕生するのはなぜだろう、という疑問が頭から離れなかった。

 私は2004年秋から4年余り、東京運動部でレスリングを担当。2007年春以降は吉田選手の聞き書き形式の連載コラムを受け持ったこともあり、彼女に毎月1回以上取材していた。当初は「名選手を数多く育てる中京女大の練習とはどのようなものか」という興味があった。

感性が乏しいと実力を伸ばせない

 実際に訪れてみると、付属校の至学館高の選手を含めて20数人がサーキットトレーニングやスパーリングなどを黙々とこなし、栄監督が時折実演しながらアドバイス。特別な練習メニューはないし、スパルタ的な猛練習でもなく、少し拍子抜けした。

中京女大(現至学館大)を抜き打ちで訪問したお笑いタレントの江頭2:50(右から2人目)とポーズを取る吉田沙保里選手、伊調千春選手、伊調馨選手=2008年7月19日(筆者撮影)

 その飲み会から5ヶ月後の北京オリンピックで、女子55kg級の吉田選手と女子63kg級の伊調馨選手が2004年アテネ・オリンピックに続く連覇を飾り、女子48kg級の伊調千春選手は同じく銀メダル。その後も至学館大はオリンピック・メダリストを輩出している。世界一になるには何が必要なのか。

 当時、「強い選手を育てる秘訣」を栄監督に聞くと、こんな答えが返ってきた。「強くなるにはマナーをきちんとして感性を磨かないと駄目。そうすると、どうやったら強くなるか、どうやったら相手の気持ちが読めるかが分かってくる。指先から頭の先まで神経が行き届くようになると強くなる。考え方に柔軟性も出てくる。感性が乏しいと、壁にぶつかった時に投げやりになったり、自分の限界を感じたりすることになるんです」。

 もちろん、栄監督はレスリングの確かな技術論を持っているわけだが、「あいさつはきちんとしろ」「ゴミを拾え」などといった生活指導で選手の感性を磨いていくという持論は興味深かった。ただし、それが本当に正しいのか、私には分からない。こうした精神論的な指導を否定する向きもあるかもしれない。

時代に即した指導や強化のあり方を

 栄監督は2018年に伊調馨選手らへのパワハラを告発され、その関連で監督職を一時離れた(2019年に復帰)。吉田選手からは「栄監督はずっと一緒にいるので、父みたいな感じ。厳しかったり、優しかったりと指導にメリハリがある。すごい人」と慕われていた。人間関係には相性があるし、同じ指導法でも選手によって、合う、合わない、はあるだろう。

パワハラ騒動を受け、専門家を招いてハラスメント防止の講義を何度も実施している日本協会=写真は2018年9月

 2年前の騒動を、私は大阪運動部デスクとして複雑な思いで眺めていた。直接取材したわけではないので、内情はよく分からない。レスリング界にとってイメージダウンだったが、栄監督を含めて関係者が時代に即した指導や強化のあり方などを自省し、再考するいい機会になったとも思っている。

 今後も、選手と指導者・協会は強化に向けて従来の方法を踏襲するのではなく、それぞれの立場で試行錯誤を重ねながら取り組んでほしい。レスリングが「日本のお家芸」であり続けることを願っている。

 私はといえば、あのマット上での飲み会が遠い過去になったことを実感し、少し寂しい思いでいる。

来住哲司(きし・てつじ)1969年、東京都生まれ。1992年、毎日新聞社入社。1998年から大阪本社運動部や東京本社運動部で野球、ボクシング、柔道、レスリング、スケート、アメリカンフットボールなどを担当。オリンピックは2006年トリノ(冬季)、2008年北京、2010年バンクーバー(冬季)各大会を取材した。大阪本社運動部副部長を経て2020年4月から大阪事業本部事業部副部長。

担当記者が見たレスリング

■8月22日: スイミングクラブや体操教室ぐらい身近な競技に!…金島淑華(朝日新聞)
■8月15日:台頭する都市型スポーツ! レスリングの危機は去っていない…船原勝英(元共同通信)
■8月8日: マイナーからメジャーへ変貌! 選手はもっと主張していい…山口大介(日本経済新聞)
■8月1日:今はオンライン取材だが、いつの日か発信力を取り戻してほしい…牧慈(サンケイスポーツ)
■7月25日:IOCに「認められる」のではなく、「認めさせる」の姿勢と誇りを…森田景史(産経新聞)
■7月19日:弱さを露わにした吉田沙保里、素直な感情と言葉の宝庫だったレスリング界…首藤昌史(スポーツニッポン)
■7月11日:敗者の気持ちを知り、一回り大きくなった吉田沙保里…高橋広史(中日新聞)
■7月4日: “人と向き合う”からこそ感じられた取材空間、選手との距離を縮めた…菅家大輔(日刊スポーツ・元記者)
■6月27日: パリは燃えているか? 歓喜のアニマル浜口さんが夜空に絶叫した夜…高木圭介(元東京スポーツ)
■6月20日: 父と娘の感動の肩車! 朝刊スポーツ4紙の一面を飾った名シーンの裏側…高木圭介(元東京スポーツ)
■6月13日: レスリングは「奇抜さ」の宝庫、他競技では見られない発想を…渡辺学(東京スポーツ)
■6月5日: レスラーの強さは「フィジカル」と「負けず嫌い」、もっと冒険していい…森本任(共同通信)
■5月30日: 減量より筋力アップ! 格闘技の本質は“強さの追求”だ…波多江航(読売新聞)
■5月23日: 男子復活に必要なものは、1988年ソウル大会の“あの熱さ”…久浦真一(スポーツ報知)
■5月16日: 語学を勉強し、人脈をつくり、国際感覚のある人材の育成を期待…柴田真宏(元朝日新聞)
■5月9日: もっと増やせないか、「フォール勝ち」…粟野仁雄(ジャーナリスト)
■5月2日: 閉会式で見たい、困難を乗り越えた選手の満面の笑みを!…矢内由美子(フリーライター)

【2012年思い出の動画】米満達弘が金メダル…男子フリースタイル/決勝・3位決定戦(日本選手出場)

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(2012年8月10~12日、英国・ロンドン/ OLYMPIC CHANNELへのリンク))


※上映前に広告が入る場合があります。

《男子フリースタイル》

【66kg級・決勝】
米満達弘(日本)○[2-0(1-0,3-1)]●Sushil Kumar(インド)


【55kg級・決勝】
Dzhamal Otarsultanov(ロシア)○[2-0(1-0=2:15,4-3)]●Vladimer Khinchegashvili(グルジア)


【55kg級・3位決定戦】
湯元進一(日本)○[2-0(1C-1,1L-1)]●Radoslav Velikov Marinov(ブルガリア)


【60kg級・決勝】
Toghrul Asgarov(アゼルバイジャン)○[2-0(1-0,5-0)]●Besik Kudukhov(ロシア)


【60kg級・3位決定戦】
Coleman Scott(米国)○[2-1(0-1=2:09,3-0,3-1)]● 湯元健一(日本)


【74kg級・決勝】
Jordan Burroughs(米国)○[2-0(1-0,1-0)]●Sadegh Goudarzi(イラン)


【84kg級・決勝】
Sharif Sharifov(アゼルバイジャン)○[2-0(6-1,2-0)]●Jaime Espinal(プエルトルコ)


【96kg級・決勝】
Stephen Varner(米国)○[2-0(1-0,1-0)]●Valerii Andriitsev(ウクライナ)


【120kg級・決勝】

※両選手ともドーピング違反で失格となたため、省略

【記録】アレクサンダー・メドベジ(ソ連)が10度の世界一……オリンピック&世界選手権・メダル獲得ランキング(男子フリースタイル)

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1964年東京オリンピックを含め10度の世界一に輝いたアレクサンダー・メドベジ(ソ連)=写真は2007年世界選手権

 男子フリースタイルでオリンピックと世界選手権を合わせた世界一に最も多くの世界一に輝いているのがアレクサンダー・メドベジ(ソ連)。3度のオリンピック(1964年東京・1968年メキシコ・1972年ミュンヘン)を含めて10度の世界一に輝いている。その後、長くベラルーシ協会の会長を務めていた。

 2位のブバイサ・サイキエフ(ロシア)は、3連覇ではないが3度のオリンピック(1996年アトランタ・2004年アテネ・2008年北京)を合わせて9度の世界一へ輝いている。

 3位のバレンチン・ヨルダノフ(ブルガリア)は、1984年ロサンゼルス大会の不出場を含めてなぜかオリンピックでは勝てなかった。7度の世界選手権優勝のあと、1996年アトランタ大会で初のオリンピック王者、8度目の世界一に輝いた。

 日本選手では、高田裕司(現日本協会専務理事)がオリンピック1度を含めて5度の世界一に輝き、他に銅2個を獲得。18位にランクされている。1979年世界選手権で5度目の世界一に輝いた段階では、歴代5位タイの記録だった。

 男子フリースタイルのメダリスト・ランキングは下記の通り。


オリンピック・世界選手権/メダル獲得ランキング(男子フリースタイル)

※カッコはオリンピック

No. 選 手 名 主な国籍 合計
1 Medved, Alexander ソ 連 10(3) 1 1 12
2 Saitiev, Bouvaisa ロシア 9(3)     9
3 Jordanov, Valentin ブルガリア 8(1) 2 2(1) 12
4 Beloglasov, Sergey ソ 連 8(2) 1   9
Fadzayev, Arsen ソ 連 8(2) 1   9
6 Chadarzev, Makharbek ソ 連 7(2) 3(1) 1 11
7 Chabelov, Leri ソ 連 6(1) 1(1) 1 8
Gatsalov, Khadshimourad ロシア 6(1) 1 1 8
9 Andiev, Soslan ソ 連 6(2) 1   7
Tediashvili, Levan ソ 連 6(2) 1   7
11 Smith, John 米 国 6(2)     6
Ardabili Movahed, Abdullah イラン 6(1)     6
13 Baumgartner, Bruce 米 国 5(2) 4(1) 4(1) 13
14 Yumin, Vladimir ソ 連 5(1) 1 1 7
15 Sadulaev, Abdulrashid ロシア 5(1) 1   6
Aliev, Ali ソ 連 5 1   6
17 Burroughs, Jordan Ernest 米 国 5(1)   3 8
18 高田裕司 日 本 5(1)   2(1) 7

世界選手権・メダル獲得ランキング(男子フリースタイル)

No. 選 手 名 主な国籍 合計
1 Jordanov, Valentin ブルガリア 7 2 1 10
2 Medved, Alexander ソ 連 7 1 1 9
3 Beloglasov, Sergey ソ 連 6 1   7
Fadzayev, Arsen ソ 連 6 1   7
5 Saitiev, Bouvaisa ロシア 6     6
6 Chadarzev, Makharbek ソ 連 5 2 1 8
7 Gatsalov, Khadshimourad ロシア 5 1 1 7
8 Aliev, Ali ソ 連 5 1   6
9 Chabelov, Leri ソ 連 5   1 6
10 Ardabili Movahed, Abdullah イラン 5     5
11 Yumin, Vladimir ソ 連 4 1 1 6
12 Andiev, Soslan ソ 連 4 1   5
Kudukhov, Besik Seradinovich ロシア 4 1   5
Sadulaev, Abdulrashid ロシア 4 1   5
Tediashvili, Levan ソ 連 4 1   5
16 Burroughs, Jordan Ernest 米 国 4   3 7
17 高田裕司 日 本 4   1 5
Akbas, Hueseyin トルコ 4   1 5

 

8.29~30度和歌山県高校体育大会 / 成績

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(8月29~30日、和歌山ビッグウエーブ・サブアリーナ)


《各階級1~3位一覧表》


個人戦・男子

 ▼51kg級[1]請川胡大良(和歌山北2)、[2]葛城壱星(和歌山北2)、[3]森前龍(和歌山工3)、神前将大(和歌山東1)

 ▼55kg級[1]森靖仁(和歌山北3)、[2]志村宗(新宮3)、[3]小谷礼央(市立和歌山2)、樋口勘太郎(和歌山北2)

 ▼60kg級[1]池端珠理(和歌山北3)、[2]澤田幸明(和歌山北3)、[3]菅原良太(和歌山工3)、高塚恒輝(新宮1)

 ▼65kg級[1]山路健心(和歌山北2)、[2]杉本龍紀(和歌山北1)、藪内連(和歌山東2)

 ▼71kg級[1]山路太心(和歌山北2)、[2]千川元暉(和歌山北1)、[3]寺地智睦(新宮3)、村尾光羽(新宮1)

 ▼80kg級[1]茂野吏玖(和歌山北3)、[2]前坂信吾(紀北工3)、[3]栗原空翔(和歌山東1)

 ▼92kg級[1]久保裕次郎(和歌山北3)、[2]辻岡大門(和歌山東3)、[3]草川将吾(和歌山東1)、古川颯大(和歌山工2)

 ▼125kg級[1]畑山尚輝(和歌山工3)、[2]串野克哉(和歌山東2)、[3]刀谷牧延(紀北工3)


個人戦・女子

 ▼53kg級[1]中川夏希(新宮2)、[2]小林潮音(新宮2)、[3]大倉泉(和歌山東2)


▲大会参加選手

▲男子51kg級・表彰式(左から)優勝=請川胡大良(和歌山北2)、2位=葛城壱星(和歌山北2)、3位=森前龍(和歌山工3)、神前将大(和歌山東1)

▲男子55kg級・表彰式(左から)優勝=森靖仁(和歌山北3)、2位=志村宗(新宮3)、3位=小谷礼央(市立和歌山2)、樋口勘太郎(和歌山北2)

▲男子60kg級・表彰式(左から)優勝=池端珠理(和歌山北3)、2位=澤田幸明(和歌山北3)、3位=菅原良太(和歌山工3)、高塚恒輝(新宮1)

▲男子65kg級・表彰式(左から)優勝=山路健心(和歌山北2)、2位=杉本龍紀(和歌山北1)、藪内連(和歌山東2)

▲男子71kg級・表彰式(左から)優勝=山路太心(和歌山北2)、2位=千川元暉(和歌山北1)、3位=寺地智睦(新宮3)、村尾光羽(新宮1)

▲男子80kg級・表彰式(左から)優勝=茂野吏玖(和歌山北3)、2位=前坂信吾(紀北工3)、3位=栗原空翔(和歌山東1)

▲男子92kg級・表彰式(左から)優勝=久保裕次郎(和歌山北3)、2位=辻岡大門(和歌山東3)、3位=草川将吾(和歌山東1)、古川颯大(和歌山工2)

▲男子125kg級・表彰式(左から)優勝=畑山尚輝(和歌山工3)、2位=串野克哉(和歌山東2)、3位=刀谷牧延(紀北工3)

▲女子53kg級・表彰式(左から)2位=小林潮音(新宮2)、優勝=中川夏希(新宮2)、3位=大倉泉(和歌山東2)


9.29~10.2全日本学生選手権(群馬・ALSOKぐんまアリーナ)は中止

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 9月29日(火)~10月2日(金)に群馬県前橋市・ALSOKぐんまアリーナで行われる予定だった全日本学生選手権は、新型コロナウィルスの感染拡大による安全管理のため、中止することとなった。

 開催すれば全国から約800人が集まる大規模大会となり、大会会場のみならず、移動や宿泊・食事等に伴うリスクが高まるため感染予防対策は困難であり、PCR検査などの義務付けも難しく、現在も活動再開ができなかったり中止になっている大学があるための決断となった。

 この大会は、本来は8月25~28日に岐阜県中津川市・東美濃ふれあいセンターで行われる予定だったが中止となり、期日と場所を変えて計画されたが、それも中止となった。

Japan Wrestling Federation News ― August 2020 (K. Otoguro/Asia awards/NSSU outbreak)

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Elder Otoguro takes Olympic delay in stride

Keisuke OTOGURO

Keisuke OTOGURO, who moved up a weight class and won a playoff for the men’s freestyle 74kg spot at the Tokyo Olympics, is using the delay caused by the pandemic to bulk up and better handle the extra weight.

“My weight is still not stable,” Otoguro said in a recent interview. “First, I am focusing on gaining weight and crafting my body. The Olympics were postponed for a year, but I take it positively that it has given me more time to work on my issues.”

One doesn’t build the muscles and power for a higher weight class overnight. Time is necessary to fill in a 4-kilogram gap.

“In my case, I went up one weight class at a time from 61kg,” Otoguro said. “Up to now, I never really felt a difference in the weight classes. But in going from 70kg to 74kg, I can feel a slight difference in power and pressure. On the world level, I think the gap will be much higher, so I am practicing with those in higher weight classes.”

Keisuke OTOGURO went up a weight class and earned the Olympic spot at freestyle 74kg by winning a playoff in March. (Photo by Sachiko Hotaka)

Otoguro, a member of the Japan Self-Defense Forces, currently trains under the tutelage of three former Olympic medalists. Kenji INOUE, 60kg bronze medalist at the 2004 Athens Olympics, is the head coach, while 2012 London Olympics 66kg gold medalist Tatsuhiro YONEMITSU and 55kg bronze medalist Shinichi YUMOTO are coaches.

Yumoto has been offering practical advice on how best to take on foreign opponents. “I know that strong athletes will appear at the Tokyo Olympics,” Otoguro said. “As we watch match videos, [Yumoto] will say, ‘This wrestler likes to attack this way.'”

Otoguro said that since the start of the coronavirus pandemic, he has met with younger brother and former world champion Takuto OTOGURO, a student at Yamanashi Gakuin University who has already earned a place at freestyle 65kg at the Tokyo Olympics, only a few times. But the brothers remain close.

“We occasionally catch up with each other by iphone chats, but we can’t practice together,” Keisuke said. “As for the postponement of the Olympics, I still have a lot to work on, so he told me, ‘Maybe it’s better it happened.'”

Oto, Sasayama honored with Asian awards

Hideo SASAYAMA is presented his award virtually by UWW Asia President Daulet TURLYKHANOV in an online ceremony.

Shinobu OTA was named the best Greco-Roman wrestler in Asia and Japan women’s team director Hideo SASAYAMA the top women’s coach as UWW Asia announced its individual awards for 2019 on Aug. 12 in an online ceremony.

The two were “presented” their certificates and $3,000 prizes virtually by UWW Asia President Daulet TURLYKHANOV (KAZ).

It was the first time for the awards to be presented, which were established to promote unity and development of Asia. The awards ceremony was originally scheduled to take place in June during the Asian Junior Championships in Kyrgyzstan, but because of the global pandemic, that tournament was canceled and there were no other tournaments that could adequately serve as an alternate. Therefore, it was conducted online.

Last year, Ota won the 63kg gold medal at the World Championships, and won two of the three UWW Ranking Series tournaments that he entered, while finishing second in the other. He also was the runner-up as the UWW’s Wrestler of the Year in Greco-Roman.

Collegiate powerhouse NSSU hit with coronavirus cluster

Amid the continuing spread of coronavirus infections centered in Tokyo, a cluster emerged among the wrestling team at powerful Nippon Sports Science University, which has a number of national team members among current students and active alumni wrestlers who train with the squad.

The team, which practices at the university’s campus in Yokohama, revealed that two members became feverish on Aug. 10 and two days later tested positive for the coronovirus. Accordingly, testing was done on a total of 62 people on or involved with the team on Aug. 15. That resulted in 15 collegiate members in their teens or 20s, and three alumni in their 20s, being confirmed to be infected. Furthermore, on Aug. 21, an additional four students tested positive.

In all cases, the infected were asymptomatic or had mild symptoms. Current Greco-Roman world champion Kenichiro FUMITA, who trains in the wrestling room of his alma mater, tested negative.

Meanwhile, given the current situation, more tournaments have been added to the long list of cancellations:

•On Aug. 5, the All-Japan Women’s Open, scheduled for Oct. 17-18 in Akitsu, Shizuoka Prefecture, was canceled at the request of the prefectural government.

•On Aug. 23, it was decided that the All-Japan Shakaijin (non-student) Championships, to be held Oct. 24-25 in Fujimi, Saitama Prefecture, would also be canceled.

•On Aug. 31, the national collegiate championships, slated for Sept. 29 to Oct. 2 in Maebashi, Gunma Prefecture, was also canceled. The tournament had originally be scheduled for Aug. 25-28 in Nakatsugawa, Gifu Prefecture, but was postponed on June 16. In late July, the alternate venue and dates were decided.

【特集】新天地で挑戦を続ける72歳!…日本ウェルネススポーツ大・中根和広総監督(元高体連専門部理事長)

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(文・写真=布施鋼治)

新天地でレスリング活動を続けることになった中根和広・日本ウェルネススポーツ大学総監督

 「誰か手伝ってくれる人はいませんかね」

 今年1月の話だ。中根和広氏が日本ウェルネススポーツ大学レスリング部総監督に収まるきっかけを作ったのは、同大学レスリング部を指揮する永田克彦監督(2000年シドニー・オリンピック銀メダリスト)からの一言だった。

 SNSを通じてのやりとりだったが、中根氏は冗談半分で答えた。「高齢者のオレで良ければ手伝うよ」

 中根総監督は現在72歳。教え子は女子の元世界チャンピオンの浜田千穂を筆頭に、昨年破られるまで43年に渡って男子グレコローマンの最年少全日本王者だった藤森安一、総合格闘技で一世を風靡した中尾“KISS”芳広、元プロレスラーで現在ボディビルで活躍する北村克哉など枚挙にいとまがない。

 これまで日本レスリング協会理事や全国高等学校体育連盟レスリング専門部理事長などの要職を歴任しているが、永田とのやりとりの直後には、監督を長年務めた日本工業大学駒場高校を退く予定になっていた。

 再びレスリングの現場に携われるなら、これほどうれしいことはない。「新しい環境で、ゼロからスタートするのも面白い」とも思った。

無念の自粛ムードだが、選手勧誘への思いは強い

 その後、日本ウェルネススポーツ大学の柴岡信一郎副理事長に面接を兼ねて会うと、「ウチはレスリングを応援したいので、ぜひお願いしたい」と背中を押された。柴岡副理事長は2015年にレスリング部が創設された頃から大会に応援に来ており、「なんとか団体戦を組めるようにしたい」という思いに心を打たれた。

大学の説明会に参加した選手に見本を見せる永田克彦監督

 同大学の監督に就任して6年目に入った永田監督は、中根総監督のキャリアに大きな期待を寄せる。「中根先生のこれまでの人脈やリクルートの知識を存分に活かしていただきたい」

 8月23日には同大学レスリング部の説明会が行われた。当初は中根総監督の人脈を活かす形で方々に声をかけ、多数の参加者が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響でキャンセルが続出。結局2名の参加者が永田やナショナル選手権優勝の実績を持つアバスアバディ・スィヤヴァシュ(イラン)からマンツーマンに近い手厚い指導を受けた。

 中根総監督は「永田監督にレスリングを教わりたいという高校生はたくさんいるのに…」と残念がった。「声かけさえすれば、練習会をするのは簡単だと思っていました。今回も100校ほど電話したけど、4月以降、ずっと自粛ムードが続いていますからね」

留学生も引き受け、部の発展を目指す

 来年は2人の入部がすでに内定している。「今回練習会に参加した一人も、結構入部に傾いているような気がします」(永田)

部員は2人(両端)だが、飛躍を目指す

 現段階で部員は2名しかいないが、中根総監督は「欲をいえば、毎年5人ずつ増やしたい」という青写真を描く。「今はこの人数だけど、毎年真面目にやっていけば部員は増えていくと確信しています。現在は留学生を引き受けたいという希望も出しています」

 中根総監督は練習会のインターバル中、機会を見つけては参加者にエネルギッシュに声をかけていた。70代で新たな挑戦ができる若さを保つ秘訣について聞くと、「仕事をしていないとダメ」と切り出した。

 「僕は50代後半で部長職になり、そのあと副教頭をやっていました。その一方でトレーニングも続けています。さすがに自分でレスリングをすることは辞めたけど、筋トレはずっとやっていますね」

 スムーズに乗り換えができたら、東京の自宅から茨城県にある大学の最寄り駅まで1時間半程度。指導歴は49年を数える。孫も3人いる身で、節目となる50年目を新天地で迎えようとしている。「普通なら60~65歳から年金生活者になる。それを考えると、好きな仕事をやれるだけでも幸せだと思います」
 
 72歳の挑戦は続く。

《お知らせ》令和2年度・選手登録の追加のご案内

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《pdfファイル》

 日本協会の選手登録期間は、4月1日~6月30日となっていますが、以下の対象者のみ9月1日~10月31日の2ヵ月間、追加の登録を認めています。

 追加登録は、経験日数が少ない選手の経験不足による試合時の事故を未然に防ぐことが目的となっています。

 しかし、経験日数だけの判断では、選手自身の身体能力や指導内容などが、個々人で異なり、一概には言えない面も考えられます。そこで、以下のとおりクラブ代表者・保護者の判断の下、登録を認めておりますのでご案内いたします。

【対象】
中学生、高校生、大学生、社会人、マスターズの競技者

【追加登録期間】
令和2年9月1日(火) 午前10時 ~ 10月31日(土) 午後11時59分

【登録有効期間】
登録日から2021年3月31日(水)まで

【登録方法】
以下の申請サイト(URL)からお願いします。
https://moshicom.com/40489/
インターネットフォームから必要事項を入力のうえ、登録費の入金によりWEB会員証が発行されます。

【操作などに関する質問は下記問い合わせフォームからお願いします。】
https://moshicom.com/contact/

【登録に関します日本協会への質問について】
以下のメールにお願いします。
jwf.toroku@gmail.com

【2012年思い出の動画】松本隆太郎が銅メダル…男子グレコローマン/決勝・3位決定戦(日本選手出場)

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(2012年8月5~7日、英国・ロンドン / OLYMPIC CHANNELへのリンク)


※上映前に広告が入る場合があります。

《男子グレコローマン》

【60kg級・3位決定戦】
松本隆太郎(日本)○[フォール、3P1:07(1-2,3-1,3-0)]●Almat Kebispayev(カザフスタン)


【55kg級・決勝】
Hamid Soryan Reihanpour(イラン)○[2-0(2-0,1-0)]●Rovshan Bayramov(アゼルバイジャン)


【60kg級・決勝】
Omid Noroozi(イラン)○[2-0(1-0,1-0)]●Revaz Lashkhi (グルジア)


【66kg級・決勝】
KIM Hyeon Woo(金炫雨=韓国)○[2-0(1-0,2-0)]●Tamas Lorincz (ハンガリー)


【74kg級・決勝】
Roman Vlasov(ロシア)○[2-0(1-0,1-0)]●Arsen Julfalakyan(アルメニア)


【84kg級・決勝】
Alan khugaev(ロシア)○[2-0(1-0,2-0)]●Karam Ebrahim (エジプト)


【96kg級・決勝】
Rezaei Ghasem(イラン)○[2-0(2-0,1-0)]●Rustam Totrov(ロシア)


【120kg級・決勝】
Mijain Lopes(キューバ)○[2-0(2-0,1-0)]●Nabi Heiki(エストニア)

若手の“登竜門会場”横浜文化体育館が58年の歴史に幕、来春のJOC杯は横浜武道館で開催予定

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毎年4月にJOC杯を開催した横浜文化体育館。その歴史にピリオドを打つ

 1962年5月にオープンし、最近では毎年のJOCジュニアオリンピックカップ(JOC杯)の会場だった神奈川・横浜文化体育館が、老朽化のため9月6日をもって閉館される。今年は新型コロナウィルス拡大のため、同大会は中止となり、昨年の大会が最後のJOC杯となった。

 神奈川県協会によると、来年以降のJOC杯は、今年7月に文化体育館の裏手といえる場所にオープンした横浜武道館で開催予定。フロアは現在の体育館より広く、8面マットが入る(クリック)。

 新型コロナウィルスの感染拡大がおさまっていれば、4月24日(土)~25日(日)に予定している。

 同体育館は、1964年東京オリンピックではレスリングの会場になる可能性もあった。横浜市がレスリング誘致を進め、1961年の世界選手権を横浜市で開催して存在や運営能力をアピールする予定だった(当時は、オリンピック開催地決定の後に各競技の会場が決まるという悠長な時代だった。世界選手権の開催地も1~2年前に決まるのが普通だった)。

全国からカデットとジュニアの強豪が集まる“春の風物詩”は、新しい会場へ移動する

 順調にいけばレスリングの会場になっていただろうが、1961年3月26日、季節外れの大雪のため完成間近の体育館の天井の半分以上が落下(日曜日だったこともあって死傷者はなし)。6月の同所での世界選手権開催は不可能となり、大会は同じ横浜市にある慶大の日吉記念館に変更して行われた。

 慶大体育館を訪れた国際レスリング連盟(FILA=現UWW)のロジャー・クーロン会長は、オリンピックの会場として都内開催を要望。最終的に駒沢体育館での実施になったという。横浜市の中心に位置する新しい体育館を見ていたら、横浜開催を支持した可能性もあった。

 1993年に神奈川県藤沢市の日大農獣医学部体育館でスタートしたJOC杯は、翌年、群馬・館林市で開催されたあと神奈川県に定着。1995・96年に横浜文化体育館で開催し、川崎市・等々力アリーナ、横浜市・明治学院大での開催を経て、1999年から昨年まで21年連続で横浜文化体育館で開催(今年は中止)。同県協会の尽力により、若手選手の登竜門の会場となっていた。1993年には全日本学生選手権も行われた。

 

 

 

【担当記者が見たレスリング(18)】いつの日か、ヘビー級で日本人世界王者が誕生してほしい!…渋谷淳(スポーツライター)

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(文=スポーツライター・渋谷淳)

レスリング界の“キング”として存在する世界V12のアレクサンダー・カレリン(ロシア)=2009年1月、ナショナルトレーニングセンター(現・味の素トレセン)

 かつて勤務した新聞社の上司がレスリング界の巨人、アレクサンダー・カレリンをこよなく愛していた。レスリングをまったく知らなかった私が原稿に「俵返し」と書くと、当たり前のように「カレリンズ・リフト」と書き直されたことをよく覚えている。

 オリンピック3連覇など輝かしい実績を残したカレリンは、男子グレコローマン130㎏級の選手だった。最重量級である。レスリングを取材するようになっても、私はかつての上司ほどカレリンにのめり込むことはなかったものの、「最重量級は特別なんだ」という思いはずっと持っていた。世界で一番強い男がヘビー級チャンピオンであることは、論を俟(ま)たないだろう。

 言うまでもなく、日本のレスリングは伝統的に軽量級が強く、重量級は苦戦を強いられている。オリンピックでメダルを獲得した47人の日本選手のち、重量級と言えるのは1984年ロサンゼルス大会と88年ソウルで連続銀メダルを獲得した男子フリースタイル90kg級の太田章だけである。

国内敵なしの選手でも…、厳しい世界の壁!

 大陸予選が導入された1992年のバルセロナ大会以降、重量級選手はオリンピックの出場権を獲得するのもひと苦労。最重量級でオリンピックに出場できた選手は、1996年アトランタ大会グレコローマン130㎏級の鈴木賢一までさかのぼらなければならない。

2014年世界選手権、園田新は世界V3のロシア選手をフォール寸前に追い込んだが…=撮影・保高幸子

 私がレスリング取材をはじめた2003年以降を見ても、フリースタイルの田中章仁、彼のバトンを受け取った荒木田進謙、グレコローマンの鈴木克彰、新庄寛和、みんな国内でかなりの強さを誇ったものの、世界の厚い壁にはね返され、オリンピックに舞台に立つことはできなかった。

 現在のグレコローマン130㎏級の第一人者、園田新(ALSOL)に取材をした際、世界選手権に向けて目標を問うと、「まずは1勝です」と悔しそうに答えた姿が忘れられない。全日本選手権を6連覇、国内敵なしの園田にして、5度の世界選手権でいまだ白星はなし。園田の生の声を耳にして、最重量級という世界の厳しさをあらためて思い知らされた気分だった。

 スポーツライターとして、私はプロボクシングをメーンフィールドに取材活動をしている。こちらもレスリングと同じく、日本人世界チャンピオンの圧倒的多数が軽量級の選手だ。最近はかなり変わってきたとはいえ、ひと昔前の中量級以上の選手は、日本や東洋太平洋タイトルを獲ってしまうと、「この先はもうない」というムードだった。世界チャンピオンなんてとてもじゃないけど無理、ということである(そもそも世界挑戦すらできない)。

不可能を可能にするのがスポーツの醍醐味

2018年世界選手権の男子フリースタイル125kg級で東アジア選手初の決勝進出を果たしたデン・チウェイ(鄧志偉=中国)。日本選手も、いつか続きたい!

 私は、ボクシングにおいて世界的に層の厚いスターぞろいの中量級で日本人チャンピオンが生まれてほしいとずっと思っている。そういう意味で、2012年ロンドン・オリンピック金メダリストの村田諒太がプロのミドル級で世界チャンピオンに輝いたのはうれしかった。そしていつの日か、ヘビー級で日本人世界チャンピオンが生まれてほしい。それが私の夢だ。

 レスリングにおいては、カレリンのような選手と日本人選手がオリンピックの決勝で争う日を夢見ている。実現が難しければ難しいほど、夢は大きい。不可能を可能にするのはスポーツの醍醐味とも言えるだろう。

 私たちの日常の取材は、メダル獲得の可能性が高い軽量級選手や女子選手にいきがちだ。夢のスケールがけた違いの重量級の魅力も、しっかり伝えていきたい。

渋谷淳(しぶや・じゅん)1971年生まれ、東京都出身。河北新報社勤務をへて、今はなき内外タイムス特派員として2004年アテネ・オリンピックを取材。以降はフリーランスのライターとしてプロボクシングをメーンに、レスリング、柔道、バスケットボール、ラグビーなどを取材している。

担当記者が見たレスリング

■8月29日: 女子最強軍団の強さの根源は「マナーの向上」だった!…来住哲司(毎日新聞)
■8月22日: スイミングクラブや体操教室ぐらい身近な競技に!…金島淑華(朝日新聞)
■8月15日:台頭する都市型スポーツ! レスリングの危機は去っていない…船原勝英(元共同通信)
■8月8日: マイナーからメジャーへ変貌! 選手はもっと主張していい…山口大介(日本経済新聞)
■8月1日:今はオンライン取材だが、いつの日か発信力を取り戻してほしい…牧慈(サンケイスポーツ)
■7月25日:IOCに「認められる」のではなく、「認めさせる」の姿勢と誇りを…森田景史(産経新聞)
■7月19日:弱さを露わにした吉田沙保里、素直な感情と言葉の宝庫だったレスリング界…首藤昌史(スポーツニッポン)
■7月11日:敗者の気持ちを知り、一回り大きくなった吉田沙保里…高橋広史(中日新聞)
■7月4日: “人と向き合う”からこそ感じられた取材空間、選手との距離を縮めた…菅家大輔(日刊スポーツ・元記者)
■6月27日: パリは燃えているか? 歓喜のアニマル浜口さんが夜空に絶叫した夜…高木圭介(元東京スポーツ)
■6月20日: 父と娘の感動の肩車! 朝刊スポーツ4紙の一面を飾った名シーンの裏側…高木圭介(元東京スポーツ)
■6月13日: レスリングは「奇抜さ」の宝庫、他競技では見られない発想を…渡辺学(東京スポーツ)
■6月5日: レスラーの強さは「フィジカル」と「負けず嫌い」、もっと冒険していい…森本任(共同通信)
■5月30日: 減量より筋力アップ! 格闘技の本質は“強さの追求”だ…波多江航(読売新聞)
■5月23日: 男子復活に必要なものは、1988年ソウル大会の“あの熱さ”…久浦真一(スポーツ報知)
■5月16日: 語学を勉強し、人脈をつくり、国際感覚のある人材の育成を期待…柴田真宏(元朝日新聞)
■5月9日: もっと増やせないか、「フォール勝ち」…粟野仁雄(ジャーナリスト)
■5月2日: 閉会式で見たい、困難を乗り越えた選手の満面の笑みを!…矢内由美子(フリーライター)

 

【記録】49選手がメダル獲得、世界一は27選手…オリンピック&世界選手権・メダル獲得日本選手ランキング(女子)

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2008年の東京世界女子選手権で集合した日本女子歴代の世界チャンピオン=撮影・矢吹建夫

 1987年から始まった女子の世界選手権。2004年アテネ大会からオリンピックで実施され、両大会を合わせた日本選手の金メダル獲得数は、1位が吉田沙保里で「16個」、2位が伊調馨で「14個」、3位が小原(坂本)日登美で「9個」。これは世界の1~3位と同じ。

 4位には6度の世界一に輝いた浦野弥生、5位と6位には5度の世界一に輝いた浜口京子と吉村祥子が入っている。世界のレベルが上がった今後、3位以上は言うに及ばず、6位以上に食い込むのもかなり過酷な挑戦となろう。もちろん、記録は「破られるためにある」わけで、挑む選手が出現してほしいところ。

 世界選手権だけの優勝を含めると27選手が世界一に輝いており、49選手がメダルを手にしている。もちろん、これは世界の中で断トツの記録である。

 オリンピック&世界選手権のメダル獲得上位選手、世界選手権のメダル獲得選手は下記の通り。


日本選手/オリンピック&世界選手権・メダル獲得ランキング(女子)

※カッコ内はオリンピック

No. 選 手 名 合 計
1 吉田沙保里 16(3) 1(1)   17
2 伊調 馨 14(4)     14
3 小原(坂本)日登美 9(1)     9
4 浦野弥生 6 1   7
5 浜口京子 5 2 5(2) 12
6 吉村祥子 5 1 3 9
7 川井梨紗子 4(1) 1   5
8 登坂絵莉 4(1) 1   5
9 正田絢子 4   1 5
10 山本聖子 4     4

日本選手/世界選手権・メダル獲得ランキング(女子)

No. 選 手 名 合 計
1 吉田沙保里 13     13
2 伊調 馨 10     10
3 小原(坂本)日登美 8     8
4 浦野弥生 6 1   7
5 浜口京子 5 2 3 10
6 吉村祥子 5 1 3 9
7 正田絢子 4   1 5
8 山本聖子 4     4
9 山本美憂 3 1   4
伊調千春 3 1   4
登坂絵莉 3 1   4
川井梨紗子 3 1   4
13 向田真優 2 2   4
14 飯島晶子 2 1 1 4
15 西牧未央 2     2
須崎優衣 2     2
奥野春菜 2     2
18 川崎明美 1 2   3
船越光子 1 2   3
20 坂本(栄)涼子 1 1 2 4
土性沙羅 1 1 2 4
22 岩間利香 1 1 1 3
宮崎未樹子 1 1 1 3
24 足立美穂 1   3 4
25 清水美弥子 1     1
篠村敦子 1     1
浜田千穂 1     1
28 遠藤美子   4 2 6
29 星川君枝   3 2 5
30 清水真理子   3   3
31 皆川(鈴木)博恵   1 2 3
32 川井友香子   1 1 2
33 福田京子   1   1
棗田朋子   1   1
木村こず恵   1   1
岩間怜那   1   1
堀内優   1   1
新海真美   1   1
入江ななみ   1   1
40 坂本真喜子     2 2
井上佳子     2 2
42 菅原さとみ     1 1
東 陽子     1 1
宮本知恵     1 1
坂本 襟     1 1
甲斐友梨     1 1
斉藤貴子     1 1
源平彩南     1 1
古市雅子     1 1
合   計 87 38 36 161

【特集】MMAで再び“レスリング旋風”が起こる! レスリング出身選手を育てるBRAVE・宮田和幸代表(日大卒)

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三郷メガジムにて。左から左から原口、竿本、宮田代表、川中、武田。同ジムは近く全面リニューアルの予定

(文・写真=布施鋼治)

 「BRAVE」といえば、関東のキッズ・レスリング強豪チームとして知られている。代表は2000年シドニー・オリンピックのフリースタイル63㎏級に出場した宮田和幸さん(茨城・土浦日大高~日大卒)。2004年からは総合格闘技(MMA)に進出。2018年まで現役として活動した。キャリアの末期には山本アーセンやアンディ・サワーを相手にMMAで5連勝を飾っている。

8月13日の「RIZIN.13」でKO勝ちした竿本樹生=撮影・保高幸子

 そのキャリアを活かし、宮田代表は現在、BRAVEの三郷メガジムや麻布十番ジムなど関東に4ジムを運営。レスリング出身のMMAファイターの育成にも励んでいる。「自分がレスリングからMMAという道をたどっているので、レスリング出身者に何が必要なのか、よくわかる」(宮田)

 このジムの最大の特色は、内弟子制度を設けている点だろう。この制度は、メジャーなプロレス団体で採用されているケースがあるが、MMAの世界では非常に珍しい。内弟子のひとりの竿本樹生(さおもと・たつき)は8月10日、日本最大の格闘技プロモーション「RIZIN.13」で日本拳法出身の中村優作を1ラウンド4分6秒、相手の死角から放った左フックでKOした。

強豪・成國大志を破った和歌山北高校時代…竿本樹生

 「和歌山北高校3年の夏(2014年)、初めてインターハイの個人戦に出ました(55kg級)。その準々決勝、ずっと無敗で来ていた1年下の成國大志選手(前年50kg級優勝、三重・いなべ総合学園高=現ゴールドキッズ)に勝った一戦が、レスリング時代の一番の思い出ですね」

プレハブのわずかなスペースが竿本の住まい

 小学2年生の時、父親の知人が開くジムでレスリングとキックボクシングを同時に始めた。MMAの下地は子供の頃からできていたのか。大学から声もかかったが、高校卒業後はBRAVE の内弟子になった。その理由は?

 「自立したいと思ったからです」

 現在はフルサイズのケージ(金網に囲まれた試合場)や公式サイズのリングがある埼玉県三郷市にある三郷メガジムの前に設置されたプレハブに住む。「早く独立して、風呂付きアパートに引っ越したい」

レスリングの技術をMMAに生かすDEEP王者・武田光司

 武田光司は一昨年10月、北岡悟を破ってDEEPライト級王者となった。6歳からレスリングを始め、埼玉・埼玉栄高校時代は4冠王(全国高校選抜大会、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権、国体)に輝いた猛者だった。

2013年東京国体・少年グレコローマン84kg級で優勝、四冠王者に輝いた武田光司(当時埼玉・埼玉栄高)

 「レスリング時代の最高の思い出は、埼玉栄でキャプテンをやっていた高校3年生の時に出場したインターハイ(長崎・島原市)ですね。結局、準決勝でいなべ総合学園に負けてしまったけど、みんながついてきてくれたし、応援してくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいでした」

 MMAに転向した理由を聞くと、武田は自責の念を込め、「大学時代に遊んでしまったから」と打ち明けた。「2年終了時に60単位必要だったけど、1単位だけ足りなかったんですよ。

 ちょうどその頃、大学の先輩の中村倫也さんと一緒にMMAのトップ団体であるUFCの試合を見ていて、『カッコいいな』と思ったことがMMAをやるきっかけですね。レスリングとMMAはジャンルが似ている。レスリング時代の僕は反り投げが得意だったけど、それはいまでも十分活かせています」

ジムの脇で暮らす原口央/川中孝浩は戴冠を目指す

 8月30日、ZSTというMMAの東京大会に出場した原口央は鹿児島県出身。兄がレスリングをやっていた関係で、小学2年からマットに上がった(弟・伸は昨年12月の全日本選手権・男子フリースタイル70kg級優勝)。

ジム脇に暮らす原口の部屋

 「兄は僕と同じ国士舘大でインカレ3位になり、全日本選手権にも出ています。僕のレスリング時代の一番の思い出は、大学時代のリーグ戦。4年生になったら、自分たちが引っ張る形で練習しましたからね」

 大学卒業後、一度は社会人となったが、半年後には退社しBRAVEの門を叩いた。「僕は子供の頃に宮田先生、山本KIDさん、所英男さんたちが活躍した格闘技をテレビで見て育った世代。小さい頃から、『大人になったら自分もやってみたい』という思いはありました。このジムを選んだ理由は宮田先生がレスリング出身だったからです」

 竿本同様、原口もジムの事務所奥のスペースで暮らす。「すぐ練習できる環境なので、(快適さは)意識しない」

 埼玉・花咲徳栄高で3年間レスリングをやった川中孝浩は、大学進学後、趣味でMMAを始めた。「大学の途中でプロになって、もう10年。宮田先生は僕らひとりひとりに一生懸命教えてくれるので、早く恩を返さなければいけないと思っています」

 今年2月には韓国でタイトルマッチが決まっていたが、コロナの影響で中止に。「この9月にGURACHANという大会で決まっているので、しっかり勝って次につなげたい」

 国内では一時レスリングからMMAに転向する選手は減少傾向にあったが、最近は再び増えつつある。レスリング出身者が多いBRAVEは、その総本山となるか。

9.6三重県高校総体・代替大会 / 成績

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▲学校対抗戦優勝・いなべ総合学園

(2020年9月6日、三重・朝明高)


学校対抗戦・トーナメント表 個人戦・一覧表

学校対抗戦

 ▼決勝
いなべ総合学園○[5-2]●朝 明

 ▼1回戦
いなべ総合学園○[6-0]●四日市四郷
朝 明○[5-2]●松坂工


個人戦・男子フリースタイル

▼51㎏級 [1]古瀬稜(いなべ総合学園)、[2]高田勇(いなべ総合学園)、[3]徳力海優斗(いなべ総合学園)、稲垣蒼生(朝明)

▼55㎏級 [1]弓矢健人(いなべ総合学園)、[2]佐藤友(四日市四郷)、[3]村田遥都(四日市四郷)、斎藤翔(松阪工業)

▼60㎏級 [1]高塚晴成(朝明)、[2]屶網剣勝(いなべ総合学園)、[3]一戸優作(いなべ総合学園)、曽野壱晟(いなべ総合学園)

▼65㎏級 [1]太田匠海(いなべ総合学園)、[2]須藤颯大(四日市四郷)、[3]辻本航基(いなべ総合学園)、須藤颯斗(四日市四郷)

▼71㎏級 [1]増谷瞭(いなべ総合学園)、[2]川北健司(四日市四郷)

▼80㎏級 [1]神谷龍之介(いなべ総合学園)、[2]桂悠也(四日市四郷)、[3]中本圭作(松阪工業)、渡部航太(朝明)

▼92㎏級 [1]関谷嵐(朝明)

▼125㎏級 [1]石場寿男(朝明)


個人戦・男子グレコローマン

▼51㎏級 [1]上野海(松阪工業)

▼55㎏級 [1]川﨑誠(朝明)

▼60㎏級 [1]門脇悠真(朝明)

▼65㎏級 [1]宇戸平凌莞(松阪工業)、[2]尾崎勝海(朝明)、[3]古澤与識(朝明)

▼71㎏級 [1]森祐太(朝明)、[2]伊藤快斗(四日市四郷)、[3]山口大空(松阪工業)

▼80㎏級 [1]伊藤光輝(朝明)、[2]木下歩風輝(朝明)、[3]石倉珠暉(尾鷲)、荻野皓己(四日市四郷)

▼92㎏級 [1]鈴木颯馬(朝明)、[2]久村巧(尾鷲))

▼125㎏級 [1]杉浦志龍(朝明)


個人戦・女子

▼50㎏級 [1]弓矢紗希(いなべ総合学園)

▼53㎏級 [1]柴田あおい(いなべ総合学園)

▼57㎏級 [1]藤波朱理(いなべ総合学園)

▼62㎏級 [1]伊藤渚(いなべ総合学園)

▼74㎏級 [1]古市梨桜(朝明)

10.9~11風間杯全国高校選抜大会(新潟市)は無観客で実施へ

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予定より約半年延期され、会場も変わるが、実施へ向けて動き出す風間杯全国高校選抜大会=写真は2019年大会

 全国高体連レスリング専門部は9月7日、中止となった2019年度風間杯全国高校選抜大会を10月9日(金)~11日(日)に新潟・新潟市東総合スポーツセンターで行うことを決めた。新潟県からも承認を受け、同日、発表した。

 大会日程は当初の予定通りで、9~10日に学校対抗戦、10~11日に個人戦を実施。場所は新潟市体育館ではなく、2011年に全国少年少女選手権を実施した前記の会場に変更。これまで代替大会としてきたが、「2020年風間杯全国高校選抜大会」の名称で実施する。

 アンケートの結果、3年生で選手生活を引退した選手や体重が増えて減量できなくなった選手などが不出場になるため、3月に比べると50選手ほど選手数が減る予定。新型コロナウィルス感染防止の観点から観客は入れないことを指示されており、応援は遠慮願う。新潟県協会によると、ネットによる生中継を実施するという。

 今年は3月8日の東京オリンピック代表決定プレーオフ(東京・味の素トレーニングセンター)を最後に、全国レベルの大会はすべて中止、または延期となっている。実施されれば、日本協会および傘下連盟の試合としては、3月8日以来、大会としては2月22~23日の全国少年少女選抜大会(東京・板橋区小豆沢体育館)以来の開催となる。

全日本選手権は開催予定、世界選手権(シニア・ジュニア)へは派遣予定…日本協会理事会

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規模は縮小されるが、開催の方向に向かう全日本選手権

 日本協会は9月7日、オンラインで理事会を開催。今年12月に東京・駒沢体育館で予定されている天皇杯全日本選手権は、各階級の出場選手数の削減など規模を縮小してでも実施する方向を確認した。開催の最終決定時期などは、今後の新型コロナウィルス感染の状況を見ながら決める。

 12月に予定されているジュニアとシニアの世界選手権(セルビア)も派遣の方向。決定した場合、人選については強化本部会・委員会に一任する。

 一方、毎年末に全国6か所で行われている高校選手を中心としたNTS合宿や、来年冬のエリート合宿などは中止を決めた。

 今年は2年に一度の世界レスリング連盟(UWW)理事の改選年。日本は2018年総会の理事選で議席を失い、今年の総会(当初は9月の予定=コロナ禍で12月に変更予定)で復活を求めて立候補の予定だったが、手続きのミスによって立候補できなくなったことが報告された。2年後には立候補し、議席の確保を目指す。

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